写真1●ロイヤリティ マーケティング マーケティングプラットフォーム企画開発部 横川慎二部長
(撮影:渡辺 慎一郎=スタジオキャスパー)
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写真2●S3にデータを集約する
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写真3●ロイヤリティ マーケティング 営業統括グループ コンサルティング部 松本清一シニアマネージャー
(撮影:渡辺 慎一郎=スタジオキャスパー)
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写真4●分析担当者にとってのメリット
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 ポイントサービス「Ponta」を運営するロイヤリティ マーケティングは2016年6月3日、「AWS Summit Tokyo 2016」に登壇。データ分析/マーケティングシステムにおけるAmazon Web Services(AWS)の活用について語った。オブジェクトストレージサービス「Amazon S3」やデータウエアハウス(DWH)サービスの「Amazon Redshift」を利用し、各種データの活用を促進。機械学習サービス「Amazon Machine Learning(ML)」の試用も始めたという。

 マーケティングのデータ分析では、多様なデータを様々な観点で解析していく。そのためトライアンドエラーの繰り返しになる。オンプレミス(自社所有)環境にも分析システムはあったが、「必要なときに必要なだけリソースを使える環境が必要」(マーケティングプラットフォーム企画開発部 横川慎二部長、写真1)だった。そのためのシステムを、AWS上に新たに構築した。

 データの格納庫として使うのは、Amazon S3。従来は複数のサーバーに分散していたデータを、S3に集約している(写真2)。「データベースにデータをため込んでもほとんど使われないものも多く、無駄な費用が発生する。その点S3なら安価にデータを蓄積できるし、保存期限が過ぎたものは自動的に消していける」(横川氏)。

 蓄積したデータは、主にAmazon Redshiftで分析する。Redshiftのインスタンスは、毎日新たに生成し直すという。ポイントの分析などでは日々新たなデータが発生するが「Redshiftではインサートやアップデートに時間が掛かる。読み込んだデータは毎日捨てて、新たに読み込み直す方法を採用した」(横川氏)。必要なデータだけをその都度読み込むことで、Redshiftを効率的に活用している。

 新システムによって、利用者である分析担当者の使い勝手が向上したという。データ分析に携わる、営業統括グループ コンサルティング部の松本清一シニアマネージャーは「S3の中を探せば、分析に必要なデータが見つかる。データを探したり活用したりするのが楽になった」と話す(写真3)。社内に「データはとにかくS3に格納しておこう」という意識が浸透し、自然にデータが集まるようになった。「分析用に加工されていなくても、データがありさえすれば利用できる。分析者の立場からすると、大きなメリットを感じる」(松本氏)。

 分析の内容に応じて、適した環境を手軽に用意できる点も利点という。データ処理ライブラリの選択肢が豊富にある、スケールアップやスケールアウトが容易にできる、NoSQLデータベースを手軽に活用できる――といった特徴を生かして、必要な環境を素早く準備できる。試してみてうまくいかなければやめる、といったトライアンドエラーもしやすい(写真4)。

 Amazon MLについても言及。他サービスより扱えるデータ量が多いこと、分析手法がシンプルで手軽に使えることなどを利点に挙げた。S3やRedshiftをデータの読み込み元として使えることも便利だとした。