図1●物流の共同化によって運送を効率化する
(出所:富士通とエースコック)
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図2●共同物流情報システムの概要
(出所:富士通とエースコック)
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 富士通とエースコックは2016年3月29日、ベトナムに進出している複数の日系企業が共同で利用できる物流システムを構築すると発表した(図1)。2016年6月からエースコックの現地子会社が自社の物流で試行を始め、システムの有効性を検証する。本稼働は2017年3月を予定しており、両社のベトナム現地子会社が共同で運営する。

 富士通は、物流業務ソフト「FUJITSUロジスティクスソリューションLogifit(ロジフィット)」シリーズをベースに、共同物流情報システムを構築する。ベトナムの現地子会社である富士通ベトナム(Fujitsu Vietnam、以下FVL)が、このシステムを現地で運用する。

 エースコックの現地子会社であるエースコック・ベトナム(Acecook Vietnam、以下ACV)は、富士通が構築する共同物流情報システムの開発に協力し、2016年6月から自社の物流で試行運用を開始する。本稼働後はFVLとACVが共同でシステムを運営する。

 背景には、ベトナム特有の物流事情がある。ベトナムの物流業者は、配車計画や物流に関するデータ管理など、ほぼすべての作業を手作業で行っており、日系企業は配送実績の結果を受けるのみで、自ら率先して改善に取り組むのが難しいという。

 今回のシステム構築では、契約した現地の物流業者から車両設備や運行記録などのデータを収集する仕組みを構築する(図2)。この上で、共同物流情報システムで効率的な配車計画や作業進ちょく状況の把握などを行い、車両の積載率や実車率の向上、物流コストの削減を目指す。

 ACVは、年間約30億食の即席麺を、ベトナム全土にある7カ所の拠点から毎日約400~500台の車両で配送している。大量の商品を少ない車両で効率的に運ぶための配送計画を作成する需要や、車両の位置や作業進ちょく状況をリアルタイムに把握して適切な指示をする需要があった。