ネットワンシステムズは2015年12月4日、福島市内の市立学校の教職員が使うVDI(デスクトップ仮想化)システムを構築したと発表した()。稼働開始は2015年4月で、モデル校として選定した市内8校と福島市教育委員会の教職員計約300人が利用を開始している。今後利用者を拡大し、2017年には福島市内の全ての市立学校の教職員約2000人が利用する予定である。

図●福島市内の市立学校の教職員が使うVDIシステムの概要
(出所:ネットワンシステムズ)
[画像のクリックで拡大表示]

 福島市の市立学校(幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校)で利用する。1人1台のシンクライアント端末から、ネットワークを介して、データセンターにある仮想デスクトップを利用する。VDIソフトは「VMware Horizon View」で、シンクライアント端末はVMware Horizon View専用のディスプレイ一体型製品を利用する。

 福島市の教職員がVDIシステムを導入した狙いは、情報の紛失・漏えいや、外部からの不正アクセスなどのリスクを解消することである。VDIによってセキュリティを確保できれば、教職員の校務負荷を減らせる。これにより、教員が児童生徒と向き合う時間を確保できるようになる。

 セキュリティは、多層で確保している。システム構成面では、公務用の仮想デスクトップとインターネット接続用の仮想デスクトップを分離したほか、外部からの不正アクセスをブロックするためにファイアウォールを導入した。標的型攻撃対策では、メール添付データのマルウエア検査を実施するほか、出口対策としてWebフィルタリングで危険なWebサイトへの通信を検知して遮断する。また、個々の仮想デスクトップの上でウイルス対策ソフトを動作させている。

 VDIのサーバー環境には、サーバー機やストレージ機器などをセットにしてラックの形状にまとめた事前検証済みのパッケージ装置である「EMC VSPEX」を採用した。これにより、投資費用と運用費用と削減するとともに短期間での構築を実現したとしている。運用が始まってからはリソースの利用状況も監視しており、必要に応じて過不足なく容量や性能を拡張できるようにしている。バックアップはスナップショットを1日1回、1週間分保存しており、利用者が誤操作でデータを消去した場合などに、自身の操作で特定の時点のデータにアクセスできるようにしている。