写真1●「ITpro EXPO 2015」で開かれた「IoTはものづくりの革命だ ~再定義すべきプロダクト、再構築されるビジネス~」と題したパネルディスカッション
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 東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2015」で2015年10月1日、「IoTはものづくりの革命だ ~再定義すべきプロダクト、再構築されるビジネス~」と題したパネルディスカッションが開かれた(写真1)。山下計画代表取締役社長の山下哲也氏(写真2)がモデレーターを務め、ニッチなデジタル家電開発・販売を手がけるハードウエアベンチャーのCerevo代表取締役を務める岩佐琢磨氏(写真3)、テクノロジーベンチャー支援を手がけるTomyK代表の鎌田富久氏(写真4)がパネリストとして登壇した。

 山下氏はまず、パネリストにIoT時代のものづくりで重視すべき点を聞いた。Cerevoの岩佐氏は「ネットに繋ぐことの重要性は考えておらず、その先で提供できる価値に重きを置いている」と述べた。一方、鎌田氏はスタートアップ企業がハードウエア製品を作りやすい環境が整っていることを指摘。米国で家電メーカーが姿を消したことを例に挙げ、「大手企業は自社のプロダクトを否定しなければならない」と警鐘を鳴らした。

写真2●モデレーターを務めた山下計画代表取締役社長の山下哲也氏
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 山下氏はハイヤー配車サービスの「Uber」や一般人の家に宿泊できる「AirBnB」などを例に挙げ、「プロダクトの再定義」について言及。IoT時代に再定義できるものについてパネリストに問いかけた。岩佐氏は例として警備会社を挙げ、「顧客は防犯装置を買いたいわけではなく、家を守りたいだけだ。侵入を検知したらドローンが飛んでいって4K動画を撮ればいい。警備員を派遣するよりも圧倒的に早い」とアイデアを披露した。

写真3●Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏
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 一方、鎌田氏は「スマート家電はネットに繋げることで賢くはなるが再定義といえるほどのインパクトはない。根底から変えてしまうほどのインパクトを持つのはAI(人工知能)を使ったインタフェースの部分ではないか」と指摘。ロボットの家庭への普及を例に挙げた。そして、「今の時代は大変革期。失敗を恐れずにどんどんチャレンジすべきだ」と述べ、こうしたスタートアップを支援していく考えを示した。

写真4●TomyK代表でACCESS共同創業者でもある鎌田富久氏
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 Cerevoの岩佐氏は年内に発売を予定している足裏の加重センサーや加速度センサーなどを組み込んだスノーボード用のビンディング「XON SNOW-1」を例に挙げ、「今後3~5年で産業構造はがらりと変わる。劇的な変化を起こすのは“外様”だ。守る側は(同じ業界の)競合他社を注視していても意味がなく、全く異なるところから破壊者は現れることに気づいたほうがいい」と指摘。パネルディスカッションを締めくくった。