タスクフォースの発足を発表した高市早苗総務相
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 高市早苗総務相は2015年9月29日の閣議後に開いた記者会見で、日本の携帯電話料金を引き下げる方策を検討するタスクフォース(特別作業班)を発足させ、10月19日に初回会合を開くと発表した(写真)。

 携帯電話料金を巡っては、安倍晋三首相が「料金の高止まりが家計を圧迫している」として9月11日の第15回経済財政諮問会議で高市大臣に料金引き下げの具体策を検討するよう指示している。今回発足させるタスクフォースがその具体策を議論する。2015年12月中に結論を出す予定だ。

 新たに発足させるのは「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」で、通信サービスの様々な消費者問題を扱ってきた総務省の「ICTサービス安心・安全研究会」の下に設置する。構成員として、主査を務める明治大学法学部の新美育文教授ら学識者を中心に7人を選定した。

 高市大臣は「あくまで現段階での私案」とした上で、タスクフォースでの議論の叩き台として三つの検討事項を挙げた。(1)ライトユーザーも想定して料金の選択肢を増やす、(2)端末の値引き競争から通信料金やサービス内容を軸にした競争に転換させる、(3)MVNO(仮想移動体通信事業者)による料金低廉化や多様化を後押しして競争を促す--である。

 第1の料金の選択肢について、高市大臣は「(携帯電話大手3社の)現在の料金はデータ通信の使用量が少ない利用者や、『通話のかけ放題』メニューが不要な利用者の需要に対応していないと思う。実際に各社のメニューを見るとかけ放題中心の料金体系で、データ定額の部分も『容量2ギガバイトで月額3500円』からと高いメニューしかない」と指摘。ライトユーザーがもっと低料金で利用できるようメニューを多様化するべきとした。

 第2の端末の値引き競争については、「端末価格と通信料金が事実上一体化していて分かりにくい状況を改善したい」と発言。具体的な問題として「端末を買い替える人、特にMNP(携帯番号ポータビリティ)を使って頻繁に契約先を乗り換える人には割引やキャッシュバックで(端末購入を)優遇している。長期利用者と比べて不公平ではないか」と提起した。

 タスクフォースは構成員による議論に加え、大手3社など携帯電話業界の関係者からのヒアリングも予定している。