ネットワンシステムズは2015年6月19日、郡山市役所(福島県)の職員約1300人が利用するVDI(デスクトップ仮想化)システムを構築したと発表した。バックオフィス業務のクライアント環境をパソコンから仮想デスクトップに移行したことによって、セキュリティの向上と運用コストの削減を図った()。仮想デスクトップはパソコンと並行して2014年12月に稼働を開始しており、2015年夏をめどに仮想デスクトップに完全に切り替える。

図●郡山市役所のVDIシステムの概要(出典:ネットワンシステムズ)
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 今回VDI環境に移行したシステムは、文書管理やグループウエアなどの「内部事務システム」の一部と、税や福祉などの「住民情報系システム」の一部である。今後、これらのシステムのすべての機能を順次VDI環境に載せていく。VDI化の狙いは、パソコンの排除によって情報漏えいやデータ消失を防ぐことと、デスクトップ環境をデータセンターに集約することによって運用コストを減らすことである。デスクトップ上では、Webブラウザーやクライアントアプリケーションを介して業務を遂行する。

 130拠点に分散した約1300人の職人が仮想デスクトップを利用する。シンクライアントプロトコルを専用のハードウエア(DSP)で処理する、ディスプレイ一体型のシンクライアント端末を採用した。2014年12月の稼働開始時には690台のシンクライアントを配備。700台を追加発注済みで、2015年夏には対象の職員全員に1人1台のシンクライアントを配備する。現在は並行稼働期間で、パソコンと仮想デスクトップのどちらからでも同じ業務を遂行できる。

 VDIのサーバー環境には「EMC VSPEX」を採用。サーバー機、ネットワーク機器、ストレージ機器をセットにしてラックの形状にまとめたデータセンター設備である。サーバー機は「Cisco UCS B」シリーズ、外部共有ストレージは「EMC VNX」、仮想デスクトップを動作させるサーバー仮想ソフトは「VMware vSphere」、VDIソフトは「VMware Horizon View」を使う。ネットワンシステムズでは、「自社のVDI運用経験も交えて、性能とコストを両立する設計・構成を実現した」としている。