画面●A-SaaSの画面(会計ソフトのfreeeから会計データを取り込める)
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写真●A-SaaSについて説明するアカウンティング・サース・ジャパン代表取締役社長兼CEOの佐野徹朗氏
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 アカウンティング・サース・ジャパンは2015年4月15日、中小企業の税務処理を請け負う税理士向けのクラウド型会計・税務サービス「A-SaaS」の機能強化について発表した。税理士に税務処理を委託している企業にも関係がある強化点として、4月18日付でクラウド型会計サービス「freee」(freeeが提供)から会計データを取り込めるようにする。さらに、2015年10月にマイナンバー法が施行されるのにあわせてマイナンバー対応を施し、税務処理の際に従業員のマイナンバーを税理士に知らせなくてもいいようにする。

 一般に、税務申告は、企業と税理士が連携して実施する。例えば、経理担当者が会計データを記帳して税理士に渡し、このデータを基に税理士が法人税などの書類を作成する。こうした背景の下、税務・会計ソフトは大きく、税務ソフト(税理士用)、会計ソフト(税理士用)、会計ソフト(一般企業用)、に分かれる。A-SaaSは、このうち税理士向けの税務・会計ソフトに相当する。これをクラウド型で提供する。利用料金(税別)は、基本料金(ID×1人分)が月額2万9800円。

 4月18日にはA-SaaSを強化し、企業向けのクラウド型会計サービスであるfreeeから会計データを取り込む機能を追加する。freeeは、個人事業主や中小企業などの小規模事業所を中心に30万事業所が利用するクラウド型サービス。あらかじめfreee側に税理士のID/パスワードを登録しておくことで、A-SaaSのメニューからfreee側に会計データを取りにいく連携ができる(画面)。従来は、いったんCSV(カンマ区切り形式)データなどを抽出してA-SaaS用に整形してから取り込むしかなかったが、これを改善した。

 10月に控えるマイナンバー法の施行にあわせ、これよりも前にA-SaaSにマイナンバー対応も施す。具体的には、従業員のマイナンバー情報を入力するための専用Web画面を用意し、マイナンバーに該当する本人だけが自身のマイナンバーを見たり入力したりできる仕組みにする。税務処理において税理士が従業員のマイナンバーを見なくて済むようになる。これにより、税理士のセキュリティ上の負担が減る。一方、企業から見てもメリットは大きいと同社社長兼CEOの佐野徹朗氏は語る(写真)。「自社内ではなくクラウド上にマイナンバーを保管できるので、セキュリティ上の管理負担が減る」(佐野氏)。

 背景には、マイナンバー制度によって大企業だけでなく中小規模事業者においても従業員のマイナンバーについて安全管理措置をとらなければならなくなる、という状況がある。しかし、現実には、中小企業の多くはセキュリティ管理に人材を割くことができない。A-SaaSのマイナンバー対応では、企業と税理士双方においてマイナンバーの管理負担を軽減する。