写真●カカオジャパンのトップページ
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 ヤフーと韓国ダウムカカオの合弁会社、カカオジャパン(写真)からヤフーが資本を引き上げることが本誌取材で明らかになった。両社は2012年10月、ヤフーがカカオジャパンの第三者割当増資を引き受ける形で合弁会社となり、日本国内市場でメッセンジャーアプリ「Kakao Talk(カカオトーク)」の普及を推進してきた。国内最大手のポータルサイトと韓国最大手のメッセンジャー会社が半々で出資する形で再スタートを切ったカカオジャパンだが、約2年で両社の関係は終焉を迎える。

 カカオ(当時)は日本国内ではLINEよりも早い2010年10月からメッセンジャーアプリの提供を開始。だが、後発のLINEに抜かれ、ヤフーが資本参加した2012年10月時点でLINEの登録者数が3200万人に対し、カカオは750万人だった。

 ヤフーの資本力を得たカカオジャパンは一時、テレビCMを積極的に展開するなどしてLINEを追ったものの、現在でも国内の登録者数は1000万人を超える程度にとどまっていた。2014年初めから「これ以上続けても相乗効果は見込めないという声が出ていた」(ヤフー関係者)ようだ。既に「カカオジャパンへの出向者はヤフーに戻っている」(カカオジャパン)という。

 合弁解消がこのタイミングであるのは、カカオ側の事情もありそうだ。2014年5月、カカオは韓国最大手のポータルサイトを運営するダウムと株式交換による合併を発表。10月1日に新会社ダウムカカオとしてスタートしている。正式な合併までは資本を動かせないため、両社の統合が無事終わった今、ヤフーとの合弁解消を進めるに至ったようだ。

 カカオトークは世界で1億4000万人の月間利用者を抱え、韓国では9割近くのシェアを持つ。だが海外展開には大幅に出遅れており、現在ではインドネシア、フィリピン、マレーシアなど特定の国を中心に展開を進めている。

 一方、LINEは2014年10月時点で世界で5億6000万人、国内で5400万人が登録している。2011年8月にサイバーエージェントもカカオに出資していたが、2014年10月に保有していた株式を売却し、売却益42億円を営業利益に計上していた。カカオジャパンは「ダウムカカオとして世界戦略を改めて検討中」としており、今後、日本市場において新たな提携先を探すのか、それとも単独でサービスを続けていくのかは不明だ。