図●CAD/CAM/CAE システム市場規模推移
出所:矢野経済研究所
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 矢野経済研究所は2015年11月17日、国内のCAD/CAM/CAEシステム市場に関する調査結果を発表した。2014年度の市場規模(事業者売上高ベース)は前年度比3.6%増の3231億円に達した。同社では、2015年度も民間企業部門の好況に支えられ、一部に中国経済の減速感などの懸念は残るものの、堅調に推移すると分析。円安と公共事業の牽引もあって同4.7%増の3384億円にまで拡大すると予測した。

 同社は、これらのシステムを需要分野別でも調べた。2015年度の機械系CAD/CAM/CAEの市場(同)は、円安による高い企業収益が後押しして、同7.5%増の2273億円に達すると予測。土木・建築系CADの市場(同)は、同4.7%増の398 億円に拡大すると分析した。公共事業投資が、引き続き土木・建築系CADへの追い風となっているという()。

 一方で、EDAの市場(同ベース)は、2014年度に同6.4%減の736億円に、2015年度も同3.1%減の714億円にまで落ち込むという。同社は、国内の電子工業生産が大きく落ち込んでいること、半導体業界が激しい国際競争にさらされているなど厳しい状況が背景にあると分析。今後もEDA市場の減少傾向は続くという。

 同社は、注目される動向として、3Dプリンタの性能が高くなってきたことから、3Dプリンティングによる試作が増加傾向にあると指摘。一部では、CAEによる解析を減らし、3Dプリンタによる試作作りで代替する流れが生じており、今後、長期的に考えるとCAD/CAM/CAEシステム市場へも影響を及ぼす可能性が出て来ていると予測した。

 また、機能を限定することで安価ながら質の高い家電製品を製造販売する「ジェネリック家電メーカー」が機械系CAD/CAM/CAEの新たな需要先になっていると分析。国内のCAD/CAM/CAEシステム市場は成熟し、ある程度需要先も固定化しているが、今後もこうした新たな需要先が生まれてくる可能性はあると指摘している。

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