写真●トーマツ企業リスク研究所の奥村裕司所長(左)、森谷博之主任研究員(中)、茂木寿主席研究員(右)
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 監査法人トーマツのリスクマネジメントに関する調査・研究組織であるトーマツ企業リスク研究所は2015年1月7日、「企業のリスクマネジメントに関する調査(2014年版)」の結果を発表した。企業が最優先すべきリスクは「情報漏洩」で、海外拠点でのリスクマネジメントを大きな課題と捉えている。一方で、不正に対する関心が減りつつある、といった傾向が浮かび上がった。

 同調査はトーマツのセミナーに参加した企業のリスク管理部門やコンプライアンス部門、内部監査部門の担当者などを対象に、アンケート形式で実施したもの。2002年から実施しており、今回が13回目となる。2014年5月から11月にかけて実施したセミナーへの参加者239社から有効回答を得た。「今回は特に海外拠点のリスクマネジメントについて項目を増やして調査した」(トーマツ企業リスク研究所の奥村裕司所長、写真左)。

海外拠点のリスク管理体制が「適切」なのは2割未満

 優先すべきリスクを尋ねたところ、最も多かったのは「情報漏洩」(31%)。前々回(2012年)は3位、前回(2013年)は2位だった。2014年に数多くの情報漏洩事件が発生したことが影響しているとみられる。

 2位につけたのは、前回4位だった「子会社ガバナンスにかかるリスク」(29%)、3位は前回1位だった「海外拠点の運営にかかるリスク」(28%)で、企業にとって海外拠点におけるリスクマネジメントが大きな課題であることが分かる。海外拠点を所有する企業、従業員数1000人以上の企業はいずれも「海外拠点の運営にかかるリスク」を最優先すべきリスクに挙げた。

 海外拠点を所有する企業の中で、海外拠点をリスクマネジメントの対象にしている企業は89%。そのうち、リスクマネジメントの体制が「適切に構築されている」と回答したのはわずか16%。前回の27%から10ポイント以上減っている。一方、「適切に構築されているとは言えない」とした企業は前回の69%から81%へと増加した。

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