Googleで自分の名前を検索すると過去に犯罪行為をしたかのように連想させる投稿記事が表示されて人格権が侵害されているとして、日本人男性が米グーグルに検索結果の削除を求めた仮処分で、東京地裁は2014年10月9日に検索結果の一部を削除するよう命じる決定をした。男性の代理人を務めた神田知宏弁護士に聞いた。

(聞き手は大豆生田 崇志=日経コンピュータ


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写真●代理人を務めた神田知宏弁護士

どう主張したのか

 欧州連合(EU)の最高裁判所に当たる欧州司法裁判所(ECJ)が2014年5月に米グーグルに対して行った判決と同じ主張をした(関連記事:「Googleは個人情報へのリンクを削除する責任あり、欧州司法裁の判決」)。

 「忘れられる権利(right to be forgotten)」を支持するこの判決では、Googleは日本語に意訳するとサイト管理者の立場で、いわば「コンテンツプロバイダー」だとしている。削除義務があるのは当然だろうとしていて、検索結果も削除義務を認めた。

 この判決を読んで、これは日本でも通用すると考えた。コンテンツプロバイダーには、誰がオリジナルのデータを作ったかや、プロバイダーの主観などとは無関係に削除義務が認められている。この議論と全く同じだ。

EUの判決が日本に影響を与えたということか

 EUの忘れられる権利判決が日本に影響を与えてしまった。私が引用して裁判官が採用した。

 ブログサイトなどコンテンツプロバイダーに対する削除請求はこれまでに認められてきた。その根拠はプライバシー権や名誉権、上位概念として人格権だ。最近は、過去の犯罪報道が消せるのかについて、最高裁判所が「更正を妨げられない利益」と表現して議論が進んでいる。

検索サイト事業者の主張は「機械的に情報を収集したものだ」というものでは?

 今回も機械的にクローラーが集めてきて並べているだけのもの、という主張がされた。検索サイトの結果は消せるのか、というのは次の段階の論点だ。

 だが、検索サイトは被リンク数の高いものを上位に表示するといった並べ方について、米国で特許を取得していて、微妙に調整している。検索エンジンにおいて、検索結果の一覧を表示するページで、サイトの一部の抜粋や要約した内容(スニペット)にも意図が入っていると、今回の東京地裁の決定に書かれている。

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