写真●NPO法人CANVASの石戸奈々子代表
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 2014年9月2日に開幕した「CEDEC 2014」(主催:コンピュータエンターテインメント協会、CESA)では、「エンジニアリング」「ビジュアル・アーツ」「サウンド」「オンライン・ネットワーク」「ビジネス&プロデュース」「アカデミック・基盤技術」の6分野で、過去最大の236セッションが催される。「ビジネス&プロデュース」セッションの一つ「子どもたちのプログラミング学習の現状」では、NPO法人CANVASの石戸奈々子代表が、主に初等教育におけるコンピュータ利用について講演した。

 公教育は、学校にパソコンが導入された1990年以来の転換期にあり、次に来るのはタブレットとクラウドを利用した“スマート教育”であると石戸氏は主張する。スマート教育は、「たのしい(創造)」「つながる(共有)」「べんり(効率)」を提供。紙の本で理解できなかったことが、コンピュータグラフィックスや映像を通じてより容易に理解できるようになる。子どもには新たな表現ツールが提供され、コミュニティが子供をはぐくむことができるようになる。授業や書籍のような一方通行の学びではなく、インタラクティブな学びが可能になる。それに向けて、1人1台タブレットを使う方向で学校も変わっていくというのだ。

 一方で、「新しいメディアに対する反発はいつもある」と石戸氏はいう。「本、テレビ、テレビゲーム、携帯電話、どれも子どもに与えるべきでないという意見はあった」。ただ、大人が携帯電話やパソコンなしでは仕事がしにくい世の中になったのに「なぜ学校だけがアナログでなくてはいけないのか」というのが石戸氏の問いかけだ。

 学校でのコンピュータ利用については課題もある。学習の効果をどのように評価するか、教える人材をどう確保するか、環境をどのように整備するかなどだ。良質な教材の確保も重要で、それを目指す「デジタルえほんアワード」「国際デジタルえほんフェア」などの活動も行われている。プログラミング学習を普及させるプロジェクト「PEG(Programming Education Gathering)」の活動も活発だ。こうした分野に、活動あるいはビジネスの芽があるのは、確かなところだろう。

CEDEC 2014公式サイト

■変更履歴
記事公開当初、コンピュータエンターテインメント協会の表記に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2014/09/04 15:00]