写真1●米MSのサティア・ナデラCEO
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写真2●Skypeを使った機械翻訳機能のデモ
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 米マイクロソフトは2014年7月16日(米国時間)、米国・ワシントンD.C.で開催中のパートナー企業向けカンファレンス「Worldwide Partner Conference 2014(WPC2014)」で、最終日の基調講演を実施。最高経営責任者(CEO)のサティア・ナデラ氏が2014年2月のCEO就任後、初めてCEOとしてWPCの舞台に立ち、パートナーに向けてメッセージを送った(写真1)。

 冒頭でナデラ氏は1992年にMSに入社してからの22年間を振り替えり、パートナーへの感謝から講演を切り出した。「22年間の生活の中においては、全てパートナーに導かれて製品が作られてきた。我々はパートナーによって成功してきた会社であり、心の底から感謝している」。

 そのうえで、ナデラ氏が提唱するモバイルファースト(MF)、クラウドファースト(CF)の世界における次世代のコンピューティングに関して、パートナーとのエコシステムを使って進めていくことを強調した。

 次にMSのミッションについて、以下のように明確に語った。「MF、CFの世界で我々には何ができるのか。私の答えははっきりしている。全ての個人、組織がよりたくさんのことを達成できるようにすること、生産性を革新すること、これが私の魂からのビジョンだ」。

 どのようにミッションを達成するのかについては、1つのことに焦点を当てるとした。「デジタルワークとライフエクスペリエンスに焦点を当て、すばらしい体験を構築する。デバイスは私生活と仕事の両方で使えるベストなものを出す。アプリも一つひとつを孤立化させるのではなく、全てのデータを個人的な形でうまく使えるように連携させなくてはいけない」。

 続けて同社が進めるクラウドOS戦略について言及。「データセンターの規模など、エンタープライズ級のクラウドを現実に利用可能にするのは我々だけ。パブリック、プライベート、ハイブリッドという3つのクラウドを扱えるのも他にはない」。

 ビッグデータについては機械学習の重要性について、こう説明した。「機械学習が本当に輝ける場所はどこか。それは知見だ。最終的にいろんな会社が何をしようとしているのか、データの分析や可視化のためのツールが必要になる」。

 ナデラ氏はWindowsの次期バージョンについても触れた。「ペン、タッチ、自然言語による音声認識、ジェスチャーといった人間の自然な操作法を最大限に活用できるように最適化する。また、最終的には個人がプライバシーを制御できるようにするなど、個人的なカスタマイズに特化した体験を得られる点で際だったOSにしていく」。

 ナデラ氏は次世代のコンピューティングの例として「機械学習」や、個人に合わせて複数のアプリと連携した情報を表示するOffice 365向けの新アプリケーション「Delve」、Skypeの「機械翻訳」機能などのデモを実施した。

 Skypeの機械翻訳機能のデモでは、イギリス人のデモ担当者と、遠隔地にいるドイツ人女性がSkypeのビデオ通話機能を使い、英語とドイツ語で会話をした(写真2)。片方が母国語でしゃべった後に、ほとんど間を置かずにその内容が相手の母国語に翻訳され、音声と文字が出力されるデモを見て、参加者からは大きな拍手と歓声が起こった。ナデラ氏は「2014年末までにはプレビュー版を出したい」とした。

 最後に次世代のプラットフォームを作っていくうえでは、パートナーが勇気を持って大胆に文化を変える必要があると訴えた。「技術の部分を変えるのは難しくないが、文化を変えるのは難しい。現実を見て勇気を持ち、大胆に文化を変えなければだめだ。一度変えるだけでなく、継続的に更新していくことが重要になる。文化の更新こそまさに我々が続けてきた旅だ」。

 そのほか、ナデラ氏の基調講演の詳細については、追って続報をお届けする予定だ。