富士通は2016年10月27日、中国レノボ・グループとパソコン事業における戦略的提携の検討を進めていると発表した。製品の研究、開発、設計、製造などについて、海外市場での成長を目指すことが狙い、とする。「パソコン事業の統合も選択肢の一つ」(富士通広報)。両社に対して、日本政策投資銀行が資金面などでの支援を協議していることも明らかにした。

富士通のパソコン事業は、2015年度の出荷台数が国内外合わせて約400万台で、約100億円〜200億円の赤字だった。主力ブランドは「FMV」。レノボとの提携を検討する上でも、ブランドは存続させる考え。

2016年2月に、富士通本体からパソコン事業を切り離し、100%子会社の富士通クライアントコンピューティングを設立している。従業員数は約900人で、生産拠点は福島県伊達市と島根県出雲市の工場。富士通は「生産拠点の存続は、レノボとの協議のうえ、検討したい」とする。

富士通は、田中達也代表取締役社長の経営方針による改革を加速させてきた。SIが中心の「テクノロジーソリューションセグメント」に経営資源を集中。その他のセグメントで成長を見込めない事業は、グループからの切り離しも視野に入れ、改革を進めている。