ガートナー ジャパンは2016年10月6日、東京・品川で開催中の「Gartner Symposium/ITxpo 2016」において、「2017年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10」と題するセッションを実施した。同社では、戦略的テクノロジ・トレンドを「今後5年間で破壊的影響を与える可能性のあるトレンド」とし、セッションではその内容が具体的に示された。

 セッションの冒頭に登壇したガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント兼ガートナー フェローのジェイミー・ポプキン氏は、「テクノロジ・トレンドのトップ10というタイトルだがリストを示すのではない。レシピを示す。『インテリジェントなデジタル・メッシュ』の作り方だ」と語った。

ガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント 兼 ガートナー フェローのジェイミー・ポプキン氏
(撮影=下玉利 尚明)
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 同氏によれば、「インテリジェントなデジタル・メッシュ」とは、コネクティビティーのインフラである。それを構成するデジタルテクノロジーには「会話型システム」「拡張現実と仮想現実」「デジタル・ツイン」「高度な機械学習とAI」「インテリジェントアプリ」「インテリジェントなモノ」「アダプティブ・セキュリティ・アーキテクチャ」「ブロックチェーンと分散型台帳」「メッシュのアプリ&サービス・アーキテクチャ」「デジタル・テクノロジ・プラットフォーム」があり、これらが10のテクノロジートレンドとなるという。

デジタル世界の進化と拡張、それがデジタル・ツイン

 同氏は続けて「2020年までに顧客が自社製品やサービスに対し認識する価値の46%がデジタルになると予測」という調査結果を紹介。これは、例えば製品を購入する際にバーチャルなインタラクションにより、これまでにない顧客体験価値を得るようになるといったことだ。「デジタル領域と現実の物理領域をブレンドすること。それこそがデジタル・ビジネスを加速させ、新たな価値を生みだすドライバとなる。しかもそうした劇的な変化は今後の5年間で起こる」(同氏)と強調した。

 このような急速、かつ大胆な変化を促すのは「デジタル・ツイン」というソフトウエアモデルだ。デジタル・ツインとは、センサーなどのデータを寄りどころに「自身の状態を理解し」「変化に対応し」「運用を改善し」「価値を高める」ようなシステムの動的なソフトウエアモデルを指す。メタデータや状態・状況、イベントデータなどが実装され、正確に分析できる高度なアナリティクスも求められる。高度な分析で物理とデジタルの世界の融合を実現していく必要がある。