米グーグルとメーカーが協力して提供するスマートフォンの1ブランド。端末発売後18カ月間で最低1回のメジャーアップデートと、発売から最低2年間までの毎月のセキュリティアップデートが保証されている。

 Androidを搭載したスマートフォンは、メーカー各社が製品を差異化するために、独自の機能やアプリケーションでカスタマイズしている場合が多い。これまで米グーグルが新しいAndroidやセキュリティの脆弱性を修正するアップデートをリリースしても、メーカー側が搭載した機能やアプリの動作確認に時間がかかってアップデートの時期が遅れたり、機種によってはメーカーがサポートを終了してアップデートができなくなったりといった問題が発生していた。

 対策として、最新のOSとセキュリティアップデートを利用できる「Nexus」シリーズや「ピクセル」シリーズの端末をグーグル自ら販売してきた。しかしハイエンドの機種が中心で、1社の取り組みではラインアップも少ないなど、幅広いユーザーに対応できているとは言い難い状況だ。

 これとは別に、グーグルとメーカーが協力してアップデート問題に取り組んで生まれたのが「Android One」ブランドのスマートフォンだ。Android One対応機種はメーカーによるカスタマイズ要素をある程度残しつつも素のAndroidに近く、端末発売後18カ月間で最低1回のメジャーアップデートと、発売から最低2年間までの毎月のセキュリティアップデートが保証されている。もともとは新興国向けの安価なスマートフォンにもOSやセキュリティのアップデートを提供する目的で、2013年にインドやインドネシア、フィリピンで提供が始まった。

 国内ではワイモバイルが2016年7月に初めての対応機種となる「507SH, Android One」を発売し、2016年10月にはいち早くAndroid 7.0へのアップデートを提供した。余計な機能やアプリがない分、低価格でシンプルに利用できる点や、一定期間アップデートがしっかり提供される安心感が支持を集めている。メールやWebブラウジングが中心で、独自の機能や高い性能を求めない利用者向けに、一定のニーズが見込めそうだ。

ワイモバイルが販売するAndroid One端末「S1」(シャープ製)。発売から最低2年間のセキュリティアップデートと、発売から18カ月の間に1回以上のOSアップデートが受けられる
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出典:日経パソコン 2017年3月27日号 p.11
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