新gTLDでドメイン名を大幅に自由化
これまで用途に応じたgTLDや、国別のccTLDがドメイン名の最後に付けられてきた。2012年の利用ルール改定で自由化され、「.tokyo」などのドメイン名が可能になった。
[画像のクリックで拡大表示]

 2012年以降に利用できるようになった、新しいトップレベルドメイン(TLD:Top Level Domain)。TLDとは、URLやメールアドレスなどに使われるドメイン名の末尾に付く文字列。新gTLDには「.tokyo」「.club」「.microsoft」「.skype」といった、地名や分野名、企業名、商品名などにちなんだもの約800種類がある(2015年11月上旬時点)。英数字だけでなく、漢字やひらがな、カタカナ、アラビア文字、キリル文字なども利用可能である。

 従来のTLDには、主に2種類があった。gTLD(Generic Top Level Domain)は、「.com」「.org」「.net」など22種類。利用する団体や組織の形態や、用途に合わせて利用できるTLDである。もう1つは、ccTLD(Country Code Top Level Domain)。国や地域ごとに付与されるTLDで、日本なら「.jp」、中国なら「.cn」、英国なら「.uk」となる。これらに続く第3の選択肢が新gTLDである。

 新gTLDの最大の特徴は、企業や団体が任意のTLDを申請し取得できる点だ。会社名や製品、サービス名をTLDとしてWebサイトのURLやメールアドレスに利用できれば、ブランド価値や製品知名度の向上が期待できる。

 新gTLDを申請するには、ドメイン名を管理する国際団体ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)に書類などを提出する。ICANNが妥当性を審査し、パスすればその新gTLDを利用できる。ただし審査の手数料や、新gTLDの維持費を負担しなければならない。

 新gTLDの登場でドメイン名の自由度は高まったものの、“名前衝突”の懸念が生じている。

 例えばある企業が社内向けに、「www.nikkei.portal」というドメイン名のWebサイトを動かしていたとする。gTLDではない「.portal」というTLDを勝手に設定して、社内ネットワークで運用しているケースだ。いわゆる「プライベートTLD」である。

 もし同じ「.portal」という新gTLDが新設された場合、プライベートTLDと衝突するので、社内から新gTLDの名前解決ができない。名前解決の要求が外部に送信された場合には、予期せぬWebサイトにアクセスする事態になる。新gTLDは今後も増加すると予想される。ICANNはプライベートTLDを利用しないよう呼びかけている。