電力系通信事業者と激しい顧客争奪戦を展開するNTT西日本。ここ数年は減益に苦しんでいたが、2014年度は増益に反転。2015年度は光回線のサービス卸「光コラボレーションモデル」の本格展開により、さらなる利益成長を見込む。今後の戦略を村尾社長に聞いた。

2015年4~6月期の決算は好調だった。

村尾 和俊 Kazutoshi Murao
1952年生まれ。兵庫県出身。京都大学法学部卒。1976年に日本電信電話公社(現NTT)に入社。2005年に西日本電信電話(NTT西日本)取締役経営企画部長、2008年に常務取締役経営企画部長(関西事業本部副本部長を兼務)。2009年に代表取締役副社長、2012年6月に代表取締役社長(現職)。

 2014年度はフレッツ光の純増数を40万件と計画していたが、45万件を獲得した。純増が計画を上回ったのは初めて。眠れる獅子がやっと目覚めた。関西地区では昨秋の時点で年間計画に到達したほか、全体の40万計画も2月の時点で達成した。2015年度はこの純増数が通年で影響するため、4~6月期のIP系サービス収入は前年同期比で40億~50億円増加した。ただ、順調とはいえ、音声伝送収入は依然として減少傾向が続き、NTT東日本に比べれば大きな差が付いている。もっと成長する会社にしていきたい。

光コラボの開始で今後は営業費用の大幅な削減を見込める。

 効果が出るのは7~9月期以降になる。NTT西日本の場合、フレッツ光の純増数が好調に伸びていたので、販促をやめてしまうともったいない。割引キャンペーン「どーんと割」の提供を4月末まで続けたところ、見事に当たった。代理店手数料は開通時に支払うため、5月や6月にも影響が残ることになる。4~6月期の営業利益が拡大した要因は、2014年度に仕込んだコスト削減策の効果が大きい。百数十億円ほど削減できた。

営業費用の削減効果は今後どう出る。

 事業計画で示した690億円の経費削減のうち、相当部分をフレッツ光関連の営業費用削減が占める。2015年度は7~9月期以降に効果が出ると言っても、前年同期比で1割といった極端なレベルまで下がるわけではない。販売攻勢はかけないが、インバウンドの門戸は開いており、フレッツ光の「指名買い」も根強くある。10~12月期や1~3月期は相当下がるが、2016年度も4~6月期はフルで、7~9月期も一定の削減効果を見込めるだろう。

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