米アップダイナミクスは、アプリケーションの速度低下や異常終了といった問題の原因を検出するツール「AppDynamics」を開発/販売する。AppDynamicsはいわゆるアプリケーション性能管理(APM)ツールとして採用が広がっており、創業から7年間で1800社の顧客を獲得した。国内でも既に60社がAppDynamicsを活用している。2008年に同社を創業した、ジョティ・バンサルCEO(最高経営責任者)に聞いた(写真1)。

(聞き手は八木 玲子=日経コンピュータ


企業にとって、アプリケーションの性能管理がなぜ重要なのか。

写真1●米アップダイナミクス 創業者兼CEO(最高経営責任者) ジョティ・バンサル氏
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 今、多くの企業はアプリケーションを介してユーザーとのつながりを作っている。一方でユーザーは、より快適にアプリケーションを使いたいという要求を強めている。ある調査によれば、Webサイトの表示に5秒以上かかると、74%のユーザーはそのサイトを立ち去ってしまうという。

 例えばオンラインショッピングサイトの場合。買い物をしようとしてサイトの動作が遅ければ、ユーザーは他社のサイトに流れてしまう。そのサイトの評判にも傷が付くだろう。

 「App Store」「Google Play」などのアプリ配布サイトを見ても、悪い評価を受けているアプリは「動作が遅い」「クラッシュする」というコメントが付いているものが多い。こうした評価が、そのアプリのダウンロード数に直結するだろう。このように、アプリケーションの性能は企業にとって非常に重要なテーマになっている。

 ただ、アプリケーションは日々複雑化している。そんな中でユーザーの使い勝手を向上させるのは、容易なことではない。そこで重要になっているのが、アプリケーション性能管理(APM)だ。米ガートナーの調査では、2014年のAPMへの投資額は米国で30億ドルに上ったという。この分野は急成長しており、毎年15~20%ほどの勢いで伸びている。

ネット業界だけでなく、既存の産業にとってもAPMは重要なのか。

 もちろんだ。このところ、ビジネス自体をソフトウエアを通じて提供する動きが広がっている。いわゆる「ソフトウエア・デファインド・ビジネス」だ。例えば銀行業を見ても、ユーザーは支店に足を運ぶのではなく、オンラインバンキングやモバイルバンキングを使って用事を済ますようになってきている。今や、支店が2時間にわたって店を閉めるよりも、Webサイトが2時間停止する方が、ビジネスに与える影響は大きいだろう。

 5~10年ほど前なら、ある銀行で行員の不親切な対応が目に余れば、他の銀行に変えようということになっていただろう。今は、アプリも行員と並ぶチャネルになっている。アプリが快適に使えるものでなければ、銀行は選ばれなくなっていくだろう。

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