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デジタルディスラプションで投資を拡大、CIOとしての取り組みは(上)

2017/12/18

Clint Boulton CIO

データドリブンのフードデリバリー

 現代の消費者は、料理を配達してもらってNetflixを見ながら食べることを好む傾向がますます高まっており、カジュアルレストランは適応に苦慮している。こうした破壊的変化を受けて、UberEATS、GrubHub、DoorDashなどのフードデリバリーサービスとの提携を急いだレストランチェーンも多い。だが、米Bloomin' Brandsは違う。Outback Steakhouse、Carrabba's Italian Grill、Flemings Steakhouse、Bonefish Grillといったレストランチェーンを運営している同社は、自前の宅配サービスの構築を進めている。2017年10月にニューヨークで開催されたカンファレンス「Forbes CIO Next」の中で、同社のデジタル担当エグゼクティブバイスプレジデントでCIOのDonagh Herlihy氏が、その取り組みについて話した。

 なぜ宅配サービスを自前で立ち上げるのだろうか。1つ目の理由としてHerlihy氏が挙げるのは、提携による宅配では、提携先の取り分が利用客の代金の25%にも及び、見込める利益が帳消しになること。もう1つは、注文によって生成されるデータは提携先が所有し、レストラン側が把握できないことだ。Herlihy氏はCIO.comに対し、「利用者が得た体験が良かったのか悪かったのかも分からないし、利用者に向けたマーケティングもできない」と説明した。マーケティングの問題はBloomin'にとって重要だ。現在はメールの一斉配信を使ってコンシューマー向けのプロモーションを行っている同社だが、マーケティングの攻め手を強化しつつあり、ターゲティングやパーソナライズを高めた手法へと刷新しつつある。そこでHerlihy氏は現在、データレイクの構築に力を入れ、「Microsoft Azure」の機械学習技術を使って、本人に合わせたメッセージ伝達に磨きをかけている。「データドリブンの姿勢を強めなくてはならない」とHerlihy氏は言う。

 また、店鋪の常連客を育成するために、現時点で460万の利用者がいるロイヤリティプログラムの強化も進めている。Bloomin'のモバイルアプリから利用できるサービスで、駐車場に入った時にチェックインする機能や、店員に勘定書を持って来てもらわなくてもスマートフォンから飲食代金を支払える機能がある。宅配に関しては、配達員の現在位置を利用者が確認できる機能をモバイルアプリに追加する。「利便性をどこまで高めてもそれで十分ということはない」と同氏は話す。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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