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米国防総省の軍事クラウド案件、Microsoftは入札すべきか(前)

2018/11/27

Preston Gralla Computerworld

 筆者はこの夏、米Microsoftがテクノロジー業界の良心になりつつあるという記事を書いた。例えば同社は、顔認証技術に政府の規制が必要だと主張し、深刻なプライバシー侵害や言論の自由の抑圧など、人工知能(AI)ベースのテクノロジーがはらむ危険性について、公式ブログで取り上げている。また、各国のサイバー兵器の利用を制限する国際協定の必要性も訴えている。

Credit:Thinkstock

 だが、そのMicrosoftが、AIとクラウド技術に関して、100億ドルという巨額の契約を米国防総省から獲得することを目指している。大きな議論の的となっている、いわく付きの案件だ。実際、米Googleは、多数の社員が懸念の声を上げたことを受けて、この案件の入札への参加を取りやめた。一方、社員から同じような懸念の声が上がったMicrosoftは、その声に耳を傾けようとしていない。

 Microsoftは、実入りのいい契約と引き換えに、モラルを捨てようとしているのだろうか。それとも、米国の軍事力を高めて安全にするための支えになろうとしているのだろうか。判断は難しいが、詳しく検討していくと、答えが見えてくる。

 まずは問題の契約案件について確認しておこう。国防総省が始めようとしているのは、JEDI(Joint Enterprise Defense Infrastructure)という計画だ。戦争でのデータ活用を支えるクラウドベースのインフラを構築するというものだ。同省で調達や兵站を担当するEllen Lord国防次官の説明によると、この計画には、戦争へのAIや機械学習活用も含まれる。「JEDI Cloudは、基盤となる商用クラウド技術の調達だ。情報活用の依存度が高まっている任務を負う兵士たちの遂行能力を強化できる」。国防総省のJohn H. Gibson II最高管理責任者の説明はもっと端的だ。「はっきりさせておく必要がある。この計画の主眼は、我が省の掃討能力を高めることだ」

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