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AIの搭載でBIが賢く便利に(上)

2018/05/14

Maria Korolov CIO

 そこで同社は2年前、代わりとなる商用製品の検討を始め、すぐに使える構築済みの機械学習モデルを備えているベンダーに目を向けた。こうして選んだのが米DataRobotだ。現在では、データウエアハウスに収集済みのデータを、DataRobotのクラウドベースのAIエンジンを通して送ることで、Microsoft PowerBIのダッシュボードに4時間ごとに結果が送り込まれる。「私も最高情報責任者(CIO)もすぐに情報が手に入る。我々は度肝を抜かれた。まるで魔法のようだった」

 現在では、240人の医師や看護師がタブレットやスマートフォンからPowerBIダッシュボードにアクセスし、予測や推奨事項を直接把握できる。例えば、転倒のリスクが高い患者には階段のアイコン、再入院のリスクが高い患者には救急車のアイコンが自動的に表示される。

AIをBIに注入

 Symphonyにとって重要な要素の1つが再入院率だとTaylor氏は言う。病院や保険会社は再入院率に目を向ける。再入院が1件生じるごとに、同社には1万3500ドルのコストが発生する。「なかなかの金額だ」と同氏は話す。

 Symphonyは当初、DataRobotの予測が有益か否かを確かめるために、DataRobotのフィードを一部の施設にのみ導入し、再入院率に違いが出るかどうか、半年間にわたる調査を実施した。Taylor氏によると、1%でも変われば結果は極めて良好だ。

 実際には、再入院率は21%から18.8%程度まで改善した。「かなりの向上だ。これで当社の最高経営責任者(CEO)を説得できた」

 現在Symphonyは、保険会社との契約の精査にも、同じ手法を使い始めている。「サービスへの請求を適切に行っていなければ、費用を無駄にしているのと同じだ」

 最初の導入は、データフィードの接続や学習モデルの準備など、約20時間を要した。現在は、これまでと違う種類の予測を求められた時に、新たな学習モデルの準備にかかる時間は約6~8時間、足掛けで3営業日だ。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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