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ダイバーシティとインクルージョン、企業文化を変える8つのベストプラクティス(上)

2019/03/11

Sharon Florentine CIO

 ダイバーシティとインクルージョンが根付いている企業には、創造性にあふれた成果を生み出す力がある。だが、テクノロジー業界はダイバーシティとインクルージョンに関して今も苦労しており、多様な人材を引き寄せられていないケースも多い。ダイバーシティとインクルージョンを高めるためのプログラムやポリシーをいざ整備しようとすると、その変化には苦労が伴うかもしれないが、相応の価値がある。

Credit: Thinkstock

 ビジネス価値を高めるための変化に取り組む企業は少なくない。多様性に富んだチームを有する企業の方が、より均質的な企業よりも優れた成果を上げるという調査報告があり、ダイバーシティとインクルージョンの取り組みに乗り出す企業の多くはその点を引き合いに出す。そう話すのは、企業の変革に特化した米コンサルティング会社SYPartnersのアソシエイトプリンシパル、Sabrina Clark氏だ。

 「調査結果によると、身体的多様性があるだけでも、パフォーマンスは上がる。データドリブンの企業なら、こうしたパフォーマンス向上はやる気を大きく高める。また、ダイバーシティに欠ける企業が、公然と警告を突きつけられつつあるのも事実だ。ビジネスを失うことにすらなりかねないし、もちろん採用活動でも後れを取る。あの米Googleですら、ダイバーシティ不足の影響が見え始めている」

 米McKinseyの2018年の調査結果によると、従業員の多様性が高い企業の方が、収益性や価値創造の面でも優れた結果を残している。同じことは経営幹部についても当てはまり、幹部の多様性と企業の業績との間には、統計的に有意な相関がある。経営幹部の人種が多様であるという点で上位4分の1に入る企業は、下位4分の1の企業に比べて、業績が平均を上回る可能性が33%高かった。同様に、性別の多様性に関しても、上位4分の1の企業は、下位4分の1の企業に比べて、業績が平均を上回る可能性が21%高かった。

 業績に効果が及ぶというのは、ダイバーシティとインクルージョンの取り組みを促す大きな要素の1つだが、企業によっては、法令へのコンプライアンスや株主からのプレッシャーから取り組みを始める場合もあるとClark氏は言う。「例えば英国では、企業はダイバーシティに関するデータを公表する義務がある。それに、株主や取締役会からのプレッシャーも高まっている」

 さらに、既存の社員や今後獲得する人材から突きつけられるハードルも高くなっている。その点を指摘するのは、米Instructureのシニアバイスプレジデント、Jeff Weber氏だ。「面接の際に候補者から、ダイバーシティとインクルージョンに関して会社がどう取り組んでいるかを質問されることがますます増えている。当事者本人や、ミレニアル世代、Z世代だけではない。米国中西部のストレートな白人男性からもそのような質問が出る」

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