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CRMとERP、企業はどちらをどう使うべきか(下)

2018/03/02

David Taber CIO

 ERP(統合基幹業務)とCRM(顧客関係管理)システムは、コンタクト管理や顧客企業の情報、あるいは受注に関するさまざまな情報を扱うという点で、守備範囲が重なり合っているように思える。実際、一部のERPベンダーは、CRMや人事管理、幹部のゴルフのスケジュール管理に至るまで、さまざまなものがERPの範疇に含まれていると主張する。ERPとCRMを巡る話は、漠然として分かりにくいことばかりで、その結果、論点がつかみにくくなっている。

前回から続く)

 Salesforce.comのようなCRMシステムは、eコマース、カスタマーサービス、コールセンターなど、顧客関係を巡る他の領域までカバーしている場合も当然ある。いかに包括的なCRMシステムであっても、その中に格納されているデータの99%以上は、ERPシステムには無関係だ(推測にはほとんど役に立たず、確定しなかった受注や今後も見込みのない受注に関しては何の役にも立たない)。

 CRMシステムの場合、ごくシンプルなシステムでも、データベースのテーブルを十数個使ってセールスプロセスを管理している。その中には、列の数が非常に多いテーブルもある(アカウントのテーブルで列数が200個に及ぶことも何ら珍しくない)。また、テーブルが複数のレベルの子を持つ場合もある。CRMのテーブルは、標準的なデータ型が中心だ(BLOB型はまずない)。だが、ERPシステムとは違って、CRMは非構造化テキストを大量に抱えており、数ギガバイトのドキュメントを保持している場合もある。CRMシステムには、企業インフラの他の要素(例えばWebサイト、契約管理システム、電子署名システム、発送/流通システム、経理システムなど)と連携している部分がいくつかあるのが一般的だ。

 当然ながら、CRMシステムの出力は、ERPシステムの入力となるべきものだ。だが、そのように連携すべき対象は、実際に顧客となった企業や、実際に確定した受注に限られる。逆に、ERPの出力のうち、出荷、到着日、請求書、未払残高など、顧客から問い合わせがあるかもしれない情報については、CRMのユーザーも読み取り専用でアクセスできれば便利だ。

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