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規約違反したFacebookとGoogle、Appleの対応の本心は(後)

2019/02/28

Michael Simon Macworld

 2019年1月末、何時間かにわたってインターネットに緊張が走った。米Appleの「Developer Enterprise Program」の規定に米Facebookが違反し、「Facebook Research」というデータ収集アプリを社外のユーザーに配布していたことが、TechCrunchの報道で明るみに出たのがきっかけだ。さらにその後、米Googleも「Screenwise Meter」というアプリで同様の行為をしていたことが分かった。両社とも、Appleが常に堅くガードしているiPhoneユーザーの貴重なデータを手に入れようとしていたのだ。Appleは対応を迫られた。

前回から続く)

ユーザーの存在が切り札に

Credit: Tim Bennett(CC0)

 今回の件は、Appleの対応次第では、厄介な連鎖反応の引き金となる恐れがあった。仮にAppleがFacebookをApp Storeから追放していたら、FacebookがiOS用アプリの開発を中止するという形で応酬することも起こり得た。結局のところ、アプリがなくてもFacebookやInstagramは使える。アプリの方が便利だという程度に過ぎない。

 だが、FacebookやInstagramを使いたいためにiPhoneを買った大勢のユーザーにとって、アプリが使えないという状況は受け入れがたい。もちろん、AppleがiPhone XSの宣伝文句の中で、Facebookが使えることを特長の1つとして売り込んでいるわけではない。だが、端末を買ったら自分の好きなアプリを使えるというのは暗黙の了解だ。AppleとFacebookが対立したら、その点が取引材料になる。Facebookは、Appleがペナルティーを課すかもしれないと分かっていながら、あえてAppleの指針を破った。なぜなら、我々ユーザーの存在という切り札があるからだ。

 FacebookがAppleのサービス規約を露骨に無視したのは、App Storeからアプリを削除されるはずがないとFacebookが分かっていたからだと断言するつもりはない。だが、解釈の余地は間違いなくある。いかなる脅しや報復も、当のAppleやFacebookより、我々ユーザーに及ぶ不利益の方がはるかに大きい。先日の対応で実証されたとおり、Appleには、社内向けiOSアプリを使えないようにするという方法でFacebookを困らせる力がある。しかし、Facebookにも手持ちのカードはたくさんある。好むと好まざるとにかかわらず、そのカードの1枚1枚には、我々ユーザーの顔が描かれている。

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