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豪議会、暴力的コンテンツの即時削除をSNSに義務づける法案を可決

2019/04/08

早坂 利之

 オーストラリア連邦議会は、ソーシャルメディアなどのサービスで公開された暴力的な動画類を運営元の事業者が迅速に削除することを義務づける法律「Criminal Code Amendment(Sharing of Abhorrent Violent Material)Bill 2019」を可決した。2019年4月3日に上院をスピード通過したのに続き、下院でも翌日に可決した。違反した事業者やその幹部は、巨額の罰金や禁錮刑を科される可能性がある。

 この法律は、コンテンツサービスやホスティングサービスを手がける事業者に対し、犯罪行為の映像などの暴力的コンテンツへの対処を義務づけるもの。コンテンツを「迅速」に削除しなかった場合や、オーストラリア連邦警察に「妥当な時間内」に通報しなかった場合には、処罰が適用される。警察への通報義務はインターネットサービスプロバイダー(ISP)にもある。

 この法案が提出された背景には、ニュージーランドのクライストチャーチのモスクで起きた銃乱射テロ事件がある。容疑者は、犯行の様子をソーシャルメディアで中継していた。オーストラリアのChristian Porter法務大臣は3月末、この動画の削除が迅速ではなかったとの批判に対してソーシャルメディア各社が示した反応について、「完全にがっかりするものだった」と話していた。

 法案はMitch Fifield通信大臣が提出し、ごくわずかな審議のみで4月3日夜に上院を通過した。審議の中で、オーストラリア緑の党の党首であるRichard Di Natale上院議員は、「我々はこの法案を猛スピードで強行採決するよう迫られている」と抗議した。

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