相手を怒らせるパターンの1つは「結論後回し型」だ。これは、大事なことを後回しにし、何を言いたいのか分からない言動である。

 「話は長くないし、要点もきちんと説明しているつもりだと他人事と思わないほうがいい」。こう指摘するのは、説明力などのセミナーを展開するナレッジサインの吉岡英幸氏(代表取締役)だ。吉岡氏は、ベテランであっても、このパターンに陥る人が意外に多いという。短く説明しているつもりでも、相手にとってはそれが長いと感じることがある。その最大の理由は、相手の知りたいことを後回しにして説明しているからだ。

謝罪で相手をさらに怒らせる

 吉岡氏は身近な例を紹介する。それは、ニュース番組でよく見る謝罪会見だ。関係者らは懸命に説明するも、聞いている側はどうもイライラする。テレビの向こうで謝っているのに、むしろ当初よりも怒りが増す。

 こんな会見を見たことがあるはずだ。吉岡氏によると、説明の内容と、聞き手の知りたい内容のミスマッチが原因である。吉岡氏は「自分にとって不利益なことは何か、この先どうなるのか。聞き手はそうしたことを知りたいのに、説明は経緯や責任逃れとも取れる発言を繰り返す」と指摘。そして「これでは相手を怒らせても仕方がない」と言い切る。

 同じようなことが、IT現場でも起こり得る。例えば、システム障害や進捗遅れが発生したときの説明だ。「自分たちのリスクを相手のリスクよりも優先して説明すると、たとえ説明が短くても相手はだらだら話していると感じる。そうして結論は何なんだと怒り出すことが少なくない」(吉岡氏)。

問題発生時に何から説明するか

 結論後回し型と捉えられないためにはどうしたらよいか。解決策は、相手の知りたいことの優先順位を理解し、その順番で説明することである。

この先は有料会員の登録が必要です。「日経SYSTEMS」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら