AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどに加え、GCP(Google Cloud Platform)の活用に興味を示すユーザー企業が増えている。クラウドへのニーズが多様になってきた今、SIベンダーはGCPをどう評価し、活用を推し進めるのか。野村総合研究所(NRI)を例に方針を見よう。

野村総合研究所 基盤インテグレーション推進部の遠山陽介グループマネージャー
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 AWS(Amazon Web Services)のプレミアコンサルティングパートナーの1社であるNRIは、これまでAWSを中心にパブリッククラウドを使ってきた。AWSの次の選択肢がほしいという顧客ニーズに応え、基盤インテグレーション推進部の遠山陽介グループマネージャーがGoogleの評価を始めたのは2015年頃のことだ。遠山マネージャーがGoogleの特徴として一番に挙げるのがその先進性だ。「最近、サーバーレスアーキテクチャーがもてはやされているが、Google App Engine(GAE)が出たのは2008年、IT部門はサーバー仮想化に力を注いでいた時代だ。ユーザーがだんだんとクラウドの利用に慣れ、サーバーレスのAWS Lambdaなども使われるようになり、ようやく時代がGoogleに追いついてきた」と分析する。

 遠山マネージャーをはじめ、多くのSIベンダーが国内企業によるGCP利用の転換点と指摘するのが、2016年11月の東京GCPリージョンの運用開始だ。海外にあるリージョンに比べてレイテンシー(遅延)が短くなるのに加え、国内データセンターを使える安心感がGCP利用を後押し。パブリッククラウドの導入に慎重な日本企業をぐっとGCPに引き付けた。

 GCPの活用について遠山マネージャーは、AWSやAzureでは物足りない部分を補うサービスとして調達する方針を示す。「AWSとMicrosoft Azureの基本サービスは似ている」。こう遠山マネージャーが話すように、AWSの後を追うようにAzureがサービスを拡充してきた結果、IaaSからPaaSにかけての品ぞろえや機能は両者で差がなくなってきた。

 

 GCPで調達したい一番手のサービスは「キラーコンテンツのBigQuery」(遠山マネージャー)だ。フルマネージドのデータウエアハウスであるBigQueryは、自動でスケールアウトして高速にデータを処理。大量データの分析用途で、日本でも活用が進んできた。

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