前回は、主にプロセスにおける要因からマルチコア化の必然性を説明したが、これとは別にもう一つ、商品構成上の理由でマルチコア化が促進されたという側面もある。今回はこの点を説明していく。

もともとPC向けとサーバー向けはほぼ同じ

 x86プロセッサはもともと、PC向けとサーバー向けは「ほぼ」同じところからスタートしている。最初にサーバー向けを意識したプロセッサはインテルのPentium P54C/P54CSで、その一部に「Dual Processor向けモデル」が存在した。このモデルは、2P(ツープロセッサー)構成として利用することを前提としたものだ。単独だと動作しない仕掛けが入っていたが、違うのはそこだけである。そのため実態としては「ほぼ」同じとしてしまって構わないと思われる。

 それ以前というと、例えばコンパックは80386を利用したデュアルプロセッサのサーバーを1989年に早くも出荷しているが、これは正真正銘のPC向けと同じプロセッサであった。

 サーバー向けの最初の製品はPentium Proであるが、商業的に成功したかどうかは微妙なところである。ただこれを改良したPentium IIやPentium IIIは大成功をおさめたので、長期的には元は取れたというべきだろう。この世代で初めてサーバー向けとなるXeon(Pentium II Xeon/Pentium III Xeon)というラインアップが作られたが、CPUコアそのものはPC向けと全く同一で、単に外付けキャッシュを増量し、2P/4P構成を可能にした(PC向けのPentium II/IIIは1Pのみに制限された)だけである。

Pentium II Xeon
(出所:インテル)
[画像のクリックで拡大表示]
Pentium III Xeon
(出所:インテル)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら