アパレル各社が店舗の改革に注力するのは、ECを中心とした「脱・店舗」の流れに歯止めがかからないからだ。

 「店舗レス」で成長を続ける「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイの2017年4~9月期の売上高は426億9400万円と前年同期比35.3%増。2018年3月期通期では1000億円を狙う。達成すれば2017年2月期の阪急阪神百貨店の衣料品売上高に比肩する規模だ。スタートトゥデイの時価総額は2017年8月に初めて1兆円を超え、現在も1兆円に迫る勢いで推移。三越伊勢丹ホールディングスの約2倍だ。2017年12月までにはPB(プライベートブランド)を発売する予定だが、前澤友作社長はあくまで「店舗は持たない」と公言している。

 国内でアパレル業界に参入する新興企業はスタートトゥデイにとどまらない。東大発ベンチャーのSapeet(サピート、東京・文京)は、フィット感を擬似的に体験できるソフトを開発。等身大のアバターに服を着せ、腕や腹などへの締め付け度合いをヒートマップで確認できる。

東大発ベンチャーのサピートが提供する3Dネット試着の例。等身大のアバターに実際の服を着用させてフィット感がわかる
出所:Sapeet
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 VR(仮想現実)やMR(複合現実)の応用も進む。Psychic VR Lab(サイキックブイアールラボ、東京・新宿)はアパレル商品をVR空間で見せるソフト「STYLY」を開発。実際の商品を3Dデータにして、店舗空間と共にHMD(ヘッドマウントディスプレー)越しに見せる。店内の雰囲気も含めたブランドイメージを突き詰めたい企業に好評で、三越伊勢丹やパルコと実験的に行った取り組みでは「売り上げにつながったケースも多かった」(サイキックブイアールラボの八幡純和氏)。

サイキックブイアールラボが開発するVRアプリケーション。実物のトルソーに3Dで読み込んだ洋服のデータを合わせたMRの実証も進める
出所:Psychic VR Lab
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