横浜市内にある商業施設ノースポート・モール。国内アパレル最大手であるファーストリテイリング傘下の格安衣料品店「ジーユー」が同ブランド最大規模の店舗を2017年9月15日に開業した。既存店を改装し、面積を約2倍に拡張、標準店の2倍近い商品数をそろえた。それだけではない。改装後に大きく変わったのがデジタル活用だ。主役は買い物カートに付いている端末。液晶ディスプレイと、RFID(無線自動識別)タグのリーダーが取り付けられている。ジーユーは同業に先駆け、全店舗・全商品にRFIDタグを装着済み。手に取った商品のRFIDタグをカートの端末にかざすことで、既存の買い物体験では得られない情報を顧客に提供している。

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ジーユーが横浜のノートポート・モールで導入した端末。RFIDを読み取り、商品情報や口コミを閲覧できる
写真:的野 弘路

カートの端末で在庫確認、口コミも参考に

 10月末の平日昼間。ノースポート・モールのジーユーで買い物カートを押しながら楽しそうに買い物をする母娘の姿があった。「これ、可愛いね。在庫あるかな」。母親がおもむろにタグを端末に近づけると、当該商品の色展開やサイズ、在庫状況が表示された。母親は商品の「口コミ」も参考にし、商品をカートの中へ。従来であれば、在庫状況は店舗で従業員を探して聞く必要があった。

 「店舗とEC(電子商取引)のいいとこ取りを目指した」。そう話すのはジーユーのデジタル店舗開発を手がけた萩原将人マーケティング部部長だ。ノースポート・モールの店舗では200体のマネキンでコーディネートを展示するが「ネットで1000件以上のコーディネートを見られることを考えれば到底及ばない」(萩原部長)。口コミは購入者が投稿するケースが多く、着用し続けた後の感想を知ることができる。こうした口コミはスマホでも見られるが、「カートを押して、子供の手をつないでというお客様がスマホを取り出して、アプリを開くのは面倒。いかに便利にできるかを考えた結果」(萩原部長)だという。

横浜の商業施設ノースポート・モールにあるジーユーの店舗内の様子
写真:的野 弘路
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