「グローバルでトップ5を目指す」――。今期(2017年度)の売上高を2兆円と見込む、ITサービス分野で断トツの国内最大手であるNTTデータ。岩本敏男社長は2012年6月の社長就任以来、決算発表などの場で何度となく中長期的な目標をこう宣言してきた。

 確かに本気だと思わせるスピード感がある。2006年度(2007年3月期)に156億円だった海外売上高は今期に9000億円を突破する見通しだ。この11年間で実に約60倍に増える計算だ。

NTTデータの海外事業の売上高と社員数の推移
海外売上高が約60倍に(写真:Getty Images)
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 一方の国内売上高は2006年度に初めて1兆円を突破したが、11年たった今期は1.1倍とほぼ横ばいの見込み。海外売上高比率は年々増え、今期は4割を超えそうだ。海外の社員数は約7万7000人(2017年3月時点)と、10年間で約90倍に増え、グループ全体の7割を占めるに至った。

 国内ITベンダーの海外売上高を比べると、NTTデータは2位につける。トップは富士通の1兆6440億円で、海外売上高比率は36%だ。ただ同社の海外売上高比率はこの10年間で30~40%を行ったり来たりしている。勢いではNTTデータのほうが上だ。

 NTTデータは2020年ごろに海外売上高比率を5割に高める目標を掲げていたが、岩本社長は「2018年度に達成できそうだ」と話す。さらに2025年ごろには6割超まで高める理想を描く。年金や国税のシステムなど官公庁向け案件でもうける、ドメスティックな印象はもはや過去の姿だ。

NTTデータが描く海外売上高比率の長期目標
8年後に海外売上高比率6割超を目指す
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「無名」から脱却の兆し

 理想を掲げ、海外事業を拡大させるものの、同社で海外事業を統括する西畑一宏副社長は「4~5年前までは社名すら海外ではほとんど知られていなかった」と打ち明ける。各地域で買収を続けた結果、「業績を伸ばしていると評価され始め、知名度がようやく高まってきている」(同)という。

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