噂の有機EL(OLED)搭載モデル「iPhone X」がついに発表された。AppleがiPhoneへのOLED搭載に向けてアクションを進めているという話を関係者に最初に聞いたのが2015年末のこと。翌2016年には具体的な動きが見え始め、1年半以上を経て製品となって現れた。

 いつもは「モバイル決済ジャーナリスト」として「決済という側面から事象を語る」ことをポリシーとしている筆者だが、今回はイチiPhoneユーザーとしてこのiPhone Xに対する感想を述べ、考察をまとめる。

米カリフォルニア州サンフランシスコ中心部にあるアップルストア「Apple Union Square」(筆者撮影、以下同じ)
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Apple Union SquareでもiPhone Xのディスプレイが始まっていた。発売まで1カ月近く先なのだが……
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今回のiPhone Xは見送り、その理由とは

 筆者のiPhone Xに対する評価は割と辛辣だ。筆者が購入を見送るというだけでなく、「とにかく新しもの好きで最先端の製品を持っていないと気が済まないユーザー」「iOSアプリ開発者」という2つの層に該当しないのなら購入をお勧めしない。

 残念ながら筆者は本稿執筆時点でまだiPhone 8/8 Plusしか触っておらず、iPhone Xについては9月12日のスペシャルイベント当日にハンズオンで触れた記者のレポートを読んだだけだ(スペシャルイベント自体も別の講演会取材とバッティングしたため、後からストリーミングで確認した)。筆者が事前に得ていた情報の範囲を出ておらず、飛び付くべきサプライズ要素もなかったのが決め手となった。

 「値段が高いのが理由なんじゃないの?」「入手が難しいという噂だから先に逃げ口上を作っているだけじゃないの?」と思われるかもしれない。だが、iPhoneの初代モデル入手のために、米国では2年契約縛りで端末がタダ同然で配られていた当時、「AT&Tとの2年契約縛りで8GBストレージモデルが599ドル」という非常に高価なデバイスを、わざわざ前日から米サンフランシスコ旗艦店の行列に前日から並んでまで入手し、以後は日本と米国でそれぞれ1台ずつほぼ2年おきにiPhoneを購入してリニューアルを続けてきた筆者が、初めて「最新モデル見送り」を決断したのだ。相応の理由があると考えていただきたい。ではなぜ、iPhone Xは自分も含めて多くのユーザーにとって見送ったほうがいいと考えたのか。

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