企業がIT人材の給与を決定する際、在籍年数や年齢を重視しているか、それともITスキルや仕事の成果を重視しているのか。経済産業省が2017年8月21日に公開した実態調査の結果から、個人と企業の認識にギャップがみられることが分かった。

 実態調査は経産省と情報処理推進機構(IPA)が実施。個人は所属企業の規模が異なる5000人が、企業はIT関連の368社が回答した。

 個人向け調査では、在籍年数などの年功が給与の決定で「非常に重視されている」または「重視されている」との回答が45%を占めた。

IT関連産業の給与決定時に重視されている要素
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 一方、企業担当者向け調査で年功の影響を「非常に大きい」「大きい」と答えた割合は3割未満だった。調査を担当した経産省の千家寛也ITイノベーション課係長は「IT人材が勤める企業に対し、能力や成果に応じて適切に評価していないとの不満を持っているのではないだろうか」と指摘する。

 コミュニケーション能力やITスキル、仕事の成果が給与決定に与える影響について、企業側の約9割は大きいとみる一方、個人でコミュニケーション能力や成果が重視されていると回答したのは約7割、ITスキルは約6割だった。国内IT人材の約4割はITスキルが「あまり重視されていない」「まったく重視されていない」と認識していた。

 実際、日本のIT人材の給与は年齢と共に高くなる傾向がある。2016年に経産省が実施した各国比較調査によれば、国内IT人材の年収平均値は20代が413万円、30代が526万円、40代が646万円、50代が754万円と上昇していた。IT人材の給与水準が日本の2倍近い米国では、30代の1238万円をピークに、40代は1159万円、50代は1041万円と減少している。

日米IT人材の平均年収と年代の関係
(出所:経済産業省が2016年6月に公表した資料から抜粋)
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