米OSIsoftは2017年5月31日(米国時間)にソフトバンクグループから出資を受けたと発表した。同社は1980年の創業からデータ収集と分析のソフトウエアを製造業向けに提供してきたIoT(インターネット・オブ・シングズ)の老舗ともいえる企業だ。

 IoT市場の盛り上がりで同社のサービスは医療や電力といった新領域にも進出を始めている。一方でIoTのデータプラットフォームを狙って事業展開をする企業が増えている。同社の戦略をシニア・バイス・プレジデントのマーティン・オッターソン氏に聞いた。

(聞き手は広田 望=日経コンピュータ


米OSIsoftのマーティン・オッターソン シニア・バイス・プレジデント
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OSIsoftのことを教えてほしい。

 OSIsoftは37年前から製造業向けにデータをリアルタイムに収集するためのソフトウエアを開発・販売している。IoT(インターネット・オブ・シングズ)という言葉が登場する以前からリアルタイムなデータ活用に目をつけていた。

 サービスの特徴はデータを生み出すデバイスと接続するための豊富なライブラリーだ。500個を超えるライブラリーを用意している。プロトコルが違うデバイスでもライブラリーを変えるだけで同じようにデータが収集できる。

 データの送信先も様々だ。オンプレミスのシステムにもクラウドにも送信できる。UNIXやWindowsといったOSも選ばない。リアルタイムのデータと比べる過去のデータが古いシステム基盤を使っていることもあるので、新しいシステムもレガシーなシステムも接続できるようにしている。

どんな経緯でソフトバンクグループから出資を受けたのか。

 もともと2009年から出資を受けていた。その期限が来ていたので、ソフトバンクグループとの長期的な取引を見込んで出資を受けた。

 ソフトバンクグループが提唱しているIoTのビジョンと、OSIsoftの考え方がうまく噛み合っていると考えている。OSIsoftはあらゆるデバイスとシステムをつなぐソフトウエアを提供しているからだ。

IoT向けのサービスを始める企業が増えている。競合にならないか。

 当社のビジネスはリアルタイムなデータのやり取りを可能にするソフトウエア提供に特化しているので、IoTソリューションなどのサービスを開発する企業とは競合になりにくい。IoTサービスの中には当社のデータ収集システム「PI System」を組み込んで事業展開している企業もある。

 日本ではIoTプラットフォーム「Lumada(ルマーダ)」を提供している日立製作所のグループ会社である日立システムズと2015年に協業を発表している。日立はLumadaのデータ収集のためにPI Systemを使い、収集したデータを使うアプリケーションの部分を日立が開発するといった住み分けをしている。

 ほかにもIoTソリューションを外販する製造業界の企業にもPI Systemを提供している。もともと自社運営する工場でPI Systemを使っていた事業者が外販を始めた形だ。

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