技適問題が最初にクローズアップされたのは、第三世代携帯電話(3G)で携帯電話の国際ローミングが本格的にスタートしたときだ。このサービスの開始で、日本で購入、契約した携帯電話端末を海外で利用可能になった。と同時に、海外のユーザーが来日し、日本の「技適」がない端末を日本国内で利用する状況が発生し得るようになった。

 そこで政府は電波法を改正し、外国人観光客による携帯電話の国際ローミング利用を合法化した。具体的には、国内通信事業者があらかじめ届け出を行えば、国際ローミング中の海外端末の技適未取得での利用を認めるという建て付けだ。3G規格が通信仕様だけでなく、各国が利用する電波の帯域まで国際協調で規定しているから可能になった理屈である。国際規格で厳密に決めているから、技適を受けなくても仕様に合致している可能性が高いというわけだ。

 ただし、この条文はあくまで国際ローミング中の特例措置だ。技適未取得の端末の国内利用が許可されているのは、国内事業者とローミング契約を結んでいる海外の通信事業者と契約した端末に限る。逆にいうと、海外事業者のSIMを挿入していないと特例が認められない。端末のSIMを国内事業者のSIMに差し替えたら違法だ。

 特例措置はWi-FiやBluetoothも対象外である。前述の通り、技適ではWi-FiやBluetoothのそれぞれに個別の検査を規定している。海外製の未取得端末を「適合と見なす」のは難しい。

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