フリーアドレスやテレワークなど、オフィス外で仕事することは今や珍しくない。しかし、それで本当に生産性が高まっているのか。強い会社の変革者が集まり、本気で議論する「日経ITイノベーターズ」が2016年9月28日に開催した定例会議では、働き方改革の本質を突くディスカッションが繰り広げられた。

 まずは司会者がカルビーの谷兼興一コーポレートコミュニケーション本部広報部Webリレーション課長に意見を求めた。

 カルビーは独特のフリーアドレス制を採用するなどワークスタイル変革の先進企業として知られる。従業員がその日に座る席を、ITシステムがランダムに選出する。こうして、いつも同じ従業員が同じ席に座ってしまう“フリーアドレスの形骸化”を防ぐ。

 独特のフリーアドレス制について谷兼氏はこう言う。「様々なメディアなどで取り上げられていますが、実際は、良い面とそうでもない面があります。良い面は、部門の壁を越えやすいことです。例えば、マーケティング担当者の隣の席に海外事業部の人が偶然座っていたことから、ある商品を米国で展開することになった、といった話はよくあります。一方で、部門内のコミュニケーションは減りますので、同じ方向に進むように意識しなければなりません。フリーアドレスの細かい効果分析はできていませんが、業績が上がっていますので、総合すると良い方向に行っているのではないかと思っています」(谷兼氏)。

カルビーの谷兼興一氏
写真:古立 康三
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 これまでのディスカッションを通じて、自分の考え方が変わったと発言したのが、ミサワホームの宮本眞一企画管理本部情報システム部長だ。

 宮本氏はこれまで、モバイル活用に力を入れてきた。社外にいてもiPadを使って書類を見たり、ワークフローの承認をしたりできるようなITシステムを構築した。「実は、この会場に来てから20件くらいワークフローの承認をしています」と宮本氏が言うと、会場から笑いが起こった。

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