「イスラエルは現在、サイバーセキュリティ技術に対する世界の投資のおよそ5分の1を集めている」。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は2017年1月31日、同国テルアビブで開催されたセキュリティイベント「CyberTech 2017」の基調講演で、こう胸を張った。「サイバーセキュリティ技術におけるリーダーになるという目標を数年前に掲げ、それを達成した」(ネタニヤフ首相)という。

 世界中から集まる投資を糧に、サイバーセキュリティ産業を大きく成長させた。国家サイバー局(National Cyber Bureau)のエビヤタ・マタニア局長は、「年間40億ドルを輸出している、米国に次ぐ世界第2位の国だ」と説明する。

 国土の広さや人口からすると、イスラエルは小国といえる。面積は日本の四国と同じくらい、人口は800万人あまりである。そんなイスラエルがどうやってサイバーセキュリティを大規模な輸出産業に育て上げ、「サイバーセキュリティ先進国」になったのだろうか。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相
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産業振興の鍵を握る「エコシステム」

 同国でサイバーセキュリティ産業の関係者に取材すると、必ず出てくるキーワードが「エコシステム」である。エコシステムが効果的に機能することで、同国のサイバーセキュリティ産業の振興につながっているというのだ。

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