ドメインもセグメントも、ネットワークの特定の範囲や領域を表す用語だ。様々な範囲や領域で使われるが、なぜ使い分けられているのかという明確な理由はわからない。ここでは「ドメイン」や「セグメント」と付けられた用語を一つずつ整理していこう。

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 セグメントは、ネットワークの様々な場所をなんらかの基準に基づいて区分した範囲を示す用語だ。例えば各拠点のネットワークを指すときに、東京セグメント、大阪セグメントなどという。この場合、物理的なネットワークの範囲を示している。

 小さな範囲としては、昔の10BASE5のイエローケーブルでひとつながりになっている部分もセグメントと呼ばれていた。現在ではサブネットやVLANなどもセグメントということがある。

 一方、ドメインという用語で代表的なのは、Webサイトのドメイン名だ。これは企業などの組織を表すインターネット上の名前だ。

 これ以外のドメインには、ブロードキャストドメイン、コリジョンドメイン、Windowsドメインなどがある。それぞれ整理しよう。

 ブロードキャストドメインとは、ブロードキャストフレームが同報で届くネットワークの範囲のこと。通常はルーターで区切られた範囲だ。ブロードキャストドメインは、LANスイッチなどが持つVLAN機能で分割できる。このように分割した場合、一つのVLANのセグメントがブロードキャストドメインになるのである。こんなところでも、セグメントとドメインのわかりにくさが表れている。

 コリジョンドメインとは、イーサネットでMACフレームが衝突してしまうネットワークの範囲のこと。こう書くと、「コリジョンドメイン=ブロードキャストドメインなの?」と思う人がいるかもしれないが、両者は明確に違う。コリジョンドメインは伝送路上で電気信号が到達する範囲のことだ。コリジョンドメインを分割するには、LANスイッチなどデータリンク層以上で動作する機器を使う。

 Windowsドメインとは、Windows Serverを使ってネットワークでつながっているWindowsコンピュータを管理する方法であり、管理されるコンピュータ群のことだ。このWindows Serverはドメインコントローラーと呼ばれる。ネットワークでファイルサーバーに使うパソコンを集中管理したり、ネットワークを利用するユーザーの権限の設定をしたりする。

出典:日経NETWORK 2010年5月号 p.35
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