PEZY Computingの齊藤元章社長は、人工知能(AI)が仮説を自動で検証していく「AI駆動型科学」によって人間を超えるレベルの知性を実現できるという。そのためのハードウエアは、従来のプロセッサとは異なり機械学習向けに最適化した設計や「脳型」の構造を持つ必要があるとする。

 前回に続き、ハードウエア開発の詳細やAI駆動型科学で実現できる研究などを尋ねた。

PEZY Computingの齊藤元章社長
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AI向けのハードウエアをどのように開発していくのか。

 我々は2018年中にも、1000倍高速なAIエンジンと、1エクサFLOPS(1秒当たりの浮動小数点演算回数)クラスの次世代スーパーコンピュータ(スパコン)を開発する。それらを組み合わせて、新しい科学技術基盤を創出するのが目標だ。

 AIエンジンとスパコンを接続するのは容易ではないだろう。今から事前に準備しておく。早ければ2020年には、仮説の立案と検証のサイクルを回して、理論を生成できるのではないか。

 そのために2016年8月に立ち上げた新会社が「Infinite Curation」だ。がん患者の遺伝子情報を診断や治療に活用するための会社だが、AIとスパコンの組み合わせを医療分野から社会実装していく役割がある。

コアを高集積化して性能を高める

 アルゴリズムにもよるが、結構な割合のプロセッサで1ビット演算や4ビット演算といったビット演算まで落とし込めるだろう。ビット精度を落としていけばコアを小型化できるので、集積度を上げていけばコアを100万個ぐらい搭載できる。そうすれば既存のGPUチップより1000倍か、それ以上に高速なAIエンジンを開発できる。

 我々は1年半のうちに、7ナノメートルのプロセスを利用できるようにしていく。それが可能になり次第、AI向けの巨大なチップを作成する。

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