2018年は社会的な課題だった人手不足が、オフィスのホワイトカラーの分野で急速に解消に向かう。立役者は「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」。PCでデータを繰り返し入力したり転記したりする人手の雑務をソフトで自動化する技術だ。

 導入支援サービスで先行するアビームコンサルティングが2017年1月から9月までに導入を支援した企業は約360社に上る。「このままのペースで導入が続けば2018年末には1000社を超える見通しだ」(安部慶喜戦略ビジネスユニット執行役員プリンシパル)。

 民間予測も同社の見立てを裏付ける。調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は2018年度の国内RPA市場規模を2017年度の2.2倍となる44億円と見込む。市場予測を基にアビームコンサルティングの2017年1~9月の実績から年間の受注件数を推定すると、2018年通年では確かに同社1社でほぼ1000社を手掛ける計算になる。

図 RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の国内市場規模
2018年度に2016年度比5.5倍に増える(出所:アイ・ティ・アール)
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 RPAの導入支援を手掛けるIT企業はざっと20社。アビームコンサルティングを除く各社の導入支援数を1社当たり200社と控え目に見積もっても国内全体では5000社を突破することが確実だ。

難しい処理も自動化が可能に

 市場拡大の原動力はRPAのソフトロボを開発・運用するために必要な技術の進化にある。代表例が機械学習やチャットボットといった人工知能(AI)技術との連携だ。これにより、従来の単純作業に加えて例外処理や自然言語処理といった非定型業務も自動化しやすくなる。

図 2018年のRPA市場の広がり
用途が一段と広がる(写真:iStock)
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 具体的にはOCR(光学的文字認識)で読み取った文字や電子メールの文章などをAI技術で認識し、データを登録したりワークフローを実行したりする一連の処理の精度を高められる。

 会員顧客の住所変更手続きを紙の申込書で受け付ける業務を例に取ると、手書きの申込書をスキャンして氏名や新旧の住所をテキストデータに変換。社内システムに取り込んで顧客データベースを更新し、変更手続きが終わったら顧客に電子メールで知らせる―。こうした処理を丸ごと自動化できるようになる。機械学習に基づいて読み取った結果を学習させ、読み取り精度をより高められるようにもなる。

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