基幹系を含めて「全てをクラウドへ」と考える企業が続々と登場している。パブリッククラウドベンダーも基幹系に向けたサービスを拡充中だ。基幹系システムもインフラとしてパブリッククラウドを選択するタイミングに来ている。


 2017年、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が「クラウドファースト」を打ち出した「MUFGショック」が大きな話題となった。MUFGショックが今、企業システムのパブリッククラウド採用を大きく後押ししている。

 「これまで慎重だった金融業や製造業でもクラウドを利用することを本格的に検討し始めた」。アマゾンウェブサービスジャパンの瀧澤与一 技術統括本部 エンタープライズソリューション部長/シニアソリューションアーキテクトはクラウド活用の広がりをこう話す。

 「基幹系も含めた全てのシステムをパブリッククラウドへ」と考え、実行し、効果を出している企業は既に登場している。

パブリッククラウドへの全面移行を決めた3社の概要
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 その1社である旭硝子は、日常業務を支える基幹系システムを皮切りに、パブリッククラウドへの移行を始めた。同社はAWSをインフラの標準基盤と定め、自社のデータセンターで稼働していたオンプレミスの既存システムを移行中だ。

 既に90システム、500インスタンス(仮想マシン)がAWS上で稼働している。移行が完了したシステムの中には、欧州SAPのERP(統合基幹業務システム)パッケージで構築した販売・物流や会計などの基幹系システムもある。「AWSの利用はSAPから進めた。『SAPが乗れば、ほかのシステムも乗るだろう』と考えたからだ」と旭硝子の浅沼勉 情報システム部 デジタル・イノベーショングループ マネージャーは話す。

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