以前、システムの利用者から「Webアクセスが遅い」と言われた担当者が、Wiresharkを使ってHTTP応答時間が遅くなる時間帯を調べる方法を紹介した。今回は、別の原因でWebアクセスが遅くなるケースとその確認方法を紹介しよう。

Webサイトの表示までにかかる時間

 Webアクセスが遅いとユーザーが感じるのは、Webブラウザーでリンクをクリックしたり、ドメイン名を入力してEnterキーを押したりしてから、Webサイトが表示されるまでに時間がかかるからだ。大きく三つの処理時間がある。DNSによる名前解決にかかる時間と、Webサーバーとのやり取りにかかる時間、およびクライアントの処理時間だ(図1)。

図1●Webサイトが表示されるまでの大まかな流れ
Webサーバーにアクセスする前にDNSサーバーでFQDNをIPアドレスに変換する名前解決を実行する。Webサーバーからの応答が届くと、クライアントパソコンで描画などの処理が発生する。Webサイトが表示されるまでの待ち時間は、パケットの送受信にかかる時間だけでなく、DNSサーバーやWebサーバー、クライアントの処理時間も含まれる。
[画像のクリックで拡大表示]

 名前解決は、Webサイトのドメイン名からWebサーバーのIPアドレスを調べる処理である。設定ミスやネットワークトラブルなどで名前解決に失敗すると、タイムアウトするので時間がかかる。Webサーバーとのやり取りにかかる時間は、前回紹介したHTTP応答時間である。この二つの時間は、Wiresharkを使って確認できる。

 クライアントの処理時間は、Webサーバーからダウンロードしたデータを使って画面描画にかかる時間である。この時間が長くかかる場合は、他の処理も遅くなっているので気付きやすいだろう。

 そこで今回は、Wiresharkを使って名前解決にかかる時間をチェックする。

▼HTTP
HyperText Transfer Protocolの略。
▼DNS
Domain Name Systemの略。

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら