9月5日からMVNO事業を開始したLINEモバイル。最大の特徴であるLINEやTwitter、Facebookなどで発生するデータ通信料金を非課金とするゼロレーティングを、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)として支えるのがNTTコミュニケーションズ(NTTコム)である。ゼロレーティングの実現の苦労や同社のMVNE事業の現況について、同社ネットワークサービス部オープンネットワークサービス部門の伊藤竜二担当部長、金夛陽彦主査、同部門を兼務する経営企画部IoT推進室の大坪寛担当課長に聞いた。

(聞き手は堀越 功=テレコムインサイド

LINEモバイルをMVNEとして支えるようになった経緯は。

金夛主査:以前から、当社のMVNOサービス「OCNモバイルONE」で、IP電話アプリ「050 Plus」のトラフィックを課金しないゼロレーティングを提供してきた。こうした実績もあり、LINEモバイルからゼロレーティングに焦点を当てたサービスを作りたいという要望があった。話し合いを進める中で、一緒に組ませていただくことになった。

写真1●LINEモバイルは9月の発表会で、MVNEとしてNTTコミュニケーションズを利用していることを公表した。バックに利用しているMVNEを積極的に公表することは珍しい
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LINEモバイルからは「ゼロレーティングを正確に実施することが、非常に難しかった」「MVNEとして実現できたのがNTTコムしかいなかった」と聞いている。

金夛主査:一般論としてゼロレーティングを実施する場合、ゼロレーティングの対象となるトラフィックを判別するためのデータをどのように作るのかが肝となる。LINEの場合、LINEのアプリといっても、その中には様々な機能が盛り込まれていた。単に1台のサーバーで運用しているわけもなく、LINEのアプリ自体もLINEのサービス以外の外部と通信するケースもあった。広範囲にわたって、いかに非課金、課金の網をかけていくのかが最も難しかった点だ。漏れがないように検証することも時間がかかった。

 ただ自社のアプリの場合は、ある程度、アプリの挙動が分かる。しかしサードパーティー製のアプリをゼロレーティングの対象とする場合、アプリの更新による挙動の変化を追い続けていかなければならない難しさもある。

LINEモバイルによると、1個のアプリをゼロレーティングの対象とするには1~2カ月かかるという発言があった。

金夛主査:アプリの作りにもよるが、概ねその通りだ。LINEモバイルの場合、かなり綿密に検証をしたが、この辺りはサービスを提供するMVNOのポリシーによっても左右される。

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