お笑い芸人であり、絵本作家のキングコング西野亮廣氏。現在、西野氏はクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で自身の絵本『えんとつ町のプペル』の個展を開催するための資金募集をしている。目標金額を当初180万円に設定していたが、最終的には約4600万円を超える金額を集めた。

 西野氏がクラウドファンディングで資金を集めたのは今回が初めてではない。米ニューヨークの個展開催時や、絵本『えんとつ町のプペル』の制作費用でもクラウドファンディングを活用しており、どのプロジェクトにおいても目標で設定した金額以上の資金調達に成功している。

 だが、西野氏にはもう一つの顔がある。発言や行動に対して、よく“炎上”するのだ。インターネットの光と影、正と負を西野氏はどうとらえているのか、話を聞いた。

(聞き手は原 隆=日経FinTech


西野さんはよくインターネットで炎上をしていますね。普通、炎上した人はネットから距離を置きたくなる人の方が多い。炎上している一方で、クラウドファンディングでやりたいプロジェクトを成功させています。

 それだけ炎上しているくせになぜ距離を取らないんだという話ですね。僕は精神的な話ではなく、合理的にとらえています。少し冷たい、温度のない回答になってしまうかもしれません。

 例えば、僕たちが発信する作品、ライブ、CD、そういった作品を買ったり、足を運んだりしてくれる人は、好きな人の数しか計上されていません。つまり自分の活動に興味のある人か、自分の作品が好きな人しか買っていないわけです。

 一方、僕のことを嫌いな人が10人いようが、100人いようが、10億人いようが、これは数字としてカウントするとゼロです。好きな人の数しか計上されませんから。

 自分が情報を発信した時、10人中9人に嫌われたとしても、この比率を変える必要はないと思っています。支持してくれる人が1人じゃご飯は食べられない。でも1000万人に情報を発信したら100万人が支持してくれる。900万人に嫌いと言われても、僕にとってはゼロでしかないんです。

 だから支持してくれる人が少なければ少ないほど、声を大きくした方がいいんです。つまり分母を大きくするということです。これまで100人に発信していた人が炎上したからといって発進力を弱めて分母を小さくしてしまったら、自分のことを好きでいてくれる人の数も減ってしまいます。結果的にこれは最も危ないことです。

 見なければならないのは分母の数と好きでいてくれている人の数。自分のことを嫌いな人の数は増えようが減ろうがゼロはゼロです。

そもそもなぜいつも炎上しているんですか?

撮影:陶山 勉
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 なぜ炎上しているかですか?(笑)何でだろうなぁ。嫌いな先輩の名前を言ってしまうというのもあるんでしょうけど、単純に人としても嫌いというのもあるんでしょう。絵本の分業制をやると発言したときも炎上しました。

 絵本は一人で作るものだという人がいるからです。ずっとその慣習を守ってきた絵本作家さんやそのファンの方だと思います。炎上するんですが、無視です。

 テレビでひな壇には出ないと決めたときも、芸人さんですごく怒っていた人がいました。でも普通に考えたら席が一個空くわけですから、芸人さんからしたら願ったり叶ったりだと思うんですけどね。でも、芸人だったらひな壇には出ろよ、みんなやっているんだから出ろよという声が当時は結構ありました。今はもうなくなりましたが。

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