条件2
プロマネに必要な二つの能力を知る

 次に、プロマネに必要な能力を大局的な視点から見ていきたい。プロマネに必要な能力を大きく分類すると、「ハードスキル」と「ソフトスキル」の二つから成る。

 「ハードスキル」とは、形式化された知識やそれを使いこなす技能(スキル)のことである。PM手法においては、PMBOKガイドに代表されるPM関連の知識とそれを使いこなす技能のことを指す。

 例えばPMBOKガイドでは、全部で10の知識エリア(統合、スコープ、タイム、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達、ステークホルダー)にまとめている。それぞれ知識エリアごとに多くのマネジメント手法があるが、特に最初は「WBS(Work Breakdown Structure)」「スケジュール表」「リスクマネジメント」が基本の技になるだろう。

 一方の「ソフトスキル」とは、主に人間関係の技能を指す(表1)。例えば、コミュニケーション、ファシリテーション、チームビルディング、リーダーシップ、ネゴシエーション―などである。

表1●プロマネが持つべき主なソフトスキル
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 プロジェクトで人を動かすには、ソフトスキルが重要だ。にもかかわらず、最近は人を動かす経験が少ないまま、若くしてプロマネを任されることも少なくない。もちろん、若くしてソフトスキルを身に付けているプロマネも中にはいる。だが、それはかなりまれなケースだ。その結果、チームがギクシャクしてなかなか成果が上がらない。声を大きくしても、周りは決して動かない。ハードスキルだけでなく、ソフトスキルもしっかり身に付けることが、本物のプロマネの大きな条件の一つである。

条件3
人を動かすソフトスキルを身に付ける

 では、ソフトスキルをどのように身に付ければよいのか。それには、ソフトスキルが何かを理解しないとなかなか見えてこない。

 プロマネは多くの関係者と一緒にプロジェクトを推進する。プロマネはメンバーの動機付けや、ユーザーとの交渉など、人を対象としたさまざまなアクションが必要である。

 ソフトスキルは、人に対して影響力を発揮し、有効な状態を得るために活用できる。特に最近のITプロジェクトは、ソフトウエアの性質、ITの進歩、IT利用の成熟度を背景にますます高度化している(図3)。その結果、目的の明確化、要件・仕様の明確化、士気の維持・向上を図らなければならない。開発するものが最初から明確でなく、ユーザーと一緒になって知恵を集め、仕様を徐々に明確にしていく。当然、プロマネが中心となって進めるが、それにはコミュニケーションや、ファシリテーション、ネゴシエーションのスキルが不可欠である。

図3●最近のITプロジェクトの進め方
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