東京電力パワーグリッド(PG)が、電力小売り自由化に向けて開発した「託送業務システム」で起きたトラブルが、2016年4月から半年近く収束していない。電気料金の請求に必要な使用量データを、小売り事業者に通知できない事態が発生。その数はピーク時には3万件にのぼった。

 東電PGは、通知遅延の実態は大きく二つのケースに分かれると分析している(図1)。託送業務システム内に電気料金の請求に必要なデータは取得できているのに通知できていないケースと、データが不足してしまっているケースだ。

図1●東京電力パワーグリッドが発表した託送業務システム関連のトラブルとその対策
(出所:東京電力パワーグリッド7月25日発表資料より抜粋)
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 データが不足しているケースでは、料金請求に必要な電気使用量データに「欠損」が発生している。データがそろわないために、託送業務システム内で正常に処理できない。一方、データがそろっているケースでも、システムが正常に処理できない場合があった。

 こうした事象を整理すると、一連のトラブルの原因は大きく二つに大別できる。一つは、スマートメーターの設置とその取り替え情報の登録が遅れたことによるもの。もう一つは、託送業務システム内のデータ同期処理の失敗だ。これらの原因を詳しく見ていこう。

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