左から吉村氏、草野氏、清水氏
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 ドワンゴは、インターネットを利用した通信制の高等学校「N高等学校」(N高)のカリキュラムの一つとして、プログラミング教育に取り組んでいる。N高のプログラミング教育の責任者である清水氏、N高生向けに無料で提供している課外授業のN予備校でプログラミング教育を担当する吉村氏、N高生向けの通学制コース「バンタン プログラマーズ・ハイレベル・ハイスクール」(PHH)の責任者である草野氏に話を聞いた。今回は、小学校のプログラミング教育必修化やプログラミング的思考とは何かという話題だ。

(聞き手は大森 敏行=日経NETWORK


小学校のプログラミング教育必修化をどう感じているか。

清水:私は文部科学省に出向いて有識者会議を全部傍聴した。考え方としてはいいところに落ち着いたと思っている。小学生に特定のプログラミング言語のコーディングを教えるのは問題があると思うが、プログラミング的な思考を身に付けるという方向性はいい。義務教育の中でやるのはそこまででいいと思う。

 きちんとコードを書くのは、論理的な思考能力や物事を包括的に捉える能力が付く中学生以降の方が適している。プログラミング言語にははやり廃りがあるので、それを義務教育で教える必要はない。もし小学校の間に実際のプログラミングに興味を持った子がいたら、塾などで学べる環境が用意されていればいいと考えている。

プログラミング的思考とは何か。それを教えられる人はそもそもいるのか。

清水:それが必修化の一番ネックになる部分だろう。有識者会議のまとめの中で「プログラミング的思考」の定義はされているが、それをきちんと子供に教えることができるのか。小学校は担任制なので、担任の先生が本当にそうした授業ができるのか。現状では難しいと思っている。先生を教育する仕組みを提供する必要がある。ドワンゴのカリキュラムがその助けになってくれればありがたいと思う。

草野さんは小学校のプログラミング必修化やプログラミング的思考についてどう考えているか。

草野:小学校のプログラミング教育は、英語と関係なくやるんだったら賛成だ。米国でプログラミング教育がうまくいくのは、プログラミング言語が英語という自然言語の延長だからだ。英語がネイティブであれば、プログラミングを知らなくてもソースコードを見て、「こういうことが書いてあるようだ」と分かる。日本語ネイティブである日本人がすごく壊れた日本語を聞いたり読んだりできるのと同じだ。

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