左から吉村氏、草野氏、清水氏
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 ドワンゴは、インターネットを利用した通信制の高等学校「N高等学校」(N高)のカリキュラムの一つとして、プログラミング教育に取り組んでいる。N高のプログラミング教育の責任者である清水氏、N高生向けに無料で提供している課外授業のN予備校でプログラミング教育を担当する吉村氏、N高生向けの通学制コース「バンタン プログラマーズ・ハイレベル・ハイスクール」(PHH)の責任者である草野氏に話を聞いた。

(聞き手は大森 敏行=日経NETWORK


N高のプログラミングの授業とPHHの関係を教えてほしい。

清水:N高は普通科の通信制高校だ。情報の授業はあるが、プログラミングだけをやるわけではない。プログラミングは、N予備校という課外授業として提供する形にしている。N予備校のプログラミングのカリキュラムは「プログラミングができるようにする」というスタンスだ。

 これに対し、PHHはプロのプログラマーを養成することを目的とする。プロの現場で必要なチーム開発や要件定義といった知識を学習・経験する。これはオンラインではなかなかできないので、通学してもらってオフラインできちんとやるようにしている。PHHはN高生の中の希望者が受講している。つまりPHHに通っているのは全員N高生だ。通学は月曜から金曜まで平日は毎日で、フルタイムでソフトウエア開発を学ぶ。N予備校はN高生は無料なのに対し、PHHは年間100万円以上かかる。

そもそもプログラミング教育を手がけようという話はどこから出たのか。

清水:N高でプログラミング教育を行っているのは、川上さん(カドカワ代表取締役社長、ドワンゴ代表取締役会長である川上量生氏)の意思だ。プログラミングは、不登校になって不安になっている子供やその親に対して、一番分かりやすく「これを学べば食っていけるようになる」と提示できるもの。プログラミングができれば食いっぱぐれがない。

 それに、ドワンゴとしてノウハウを持っているということもある。社内にプログラマーが多いのに加え、新入社員に対するプログラミング教育も実施している。弊社はScalaの新人教育用テキストをインターネットで公開している。それを一部改変して、N予備校の入門編の後に行う予定の応用編に流用しようと考えている。

N予備校での具体的なカリキュラムを教えてほしい。

吉村:基本的には1行もコードを書いたことのない人を対象にしている。最初は「Webブラウザをダウンロードしましょう」「ここに文字を入れてここをクリックしましょう」というところからやっている。ゼロからプログラミングを学び、バージョン管理ツールのGitを使ったりJavaScriptのコードを書いたりするところまでやっている。4月末から始めて、8月上旬時点で約30回の生放送授業を行っている。プログラミングの基礎、HTML、CSS、JavaScript(順次処理、ループ、コレクション)は終えている。

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