2016年10月24日から10月28日に公表された市場動向についてレポートする。IDC Jaopan「国内企業向けモバイルセキュリティ市場予測を発表」、情報処理推進機構(IPA)「サイバーレスキュー隊(J-CRAT)活動状況2016年度上半期]」、IDC Japan「~サービス利用へのシフトが鮮明に~ 国内エンタープライズストレージシステム市場支出モデルの分析結果を発表」を取り上げる。

 IDC Japanは2016年10月25日、国内の企業向けモバイルセキュリティ市場に関する調査結果を発表した。2015年の市場規模は前年比21.3%増の56億円。2015~2020年の年間平均成長率は16.1%で、2020年の市場規模は118億円に拡大すると予測した。

国内モバイルエンタープライズセキュリティ市場、機能別売上額予測、2013年~2020年
(出所:IDC Japan)
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 ソリューション別の市場動向も調べた。全体の5割近くを占める「モバイルセキュアコンテンツ/脅威管理」ソリューションは、マルウエア対策ソフトや不正アクセス防止、情報漏洩防止の機能を備えたセキュアブラウザーやセキュアメーラーなどへのニーズが向上しているとした。今後も市場をけん引していくと同社は分析する。

 企業におけるクラウドサービスの利用拡大に伴い、今後は情報系システムだけでなく基幹システムにまで、モバイルデバイスの活用が広がると指摘。モバイルアプリケーションへのアクセス管理やアプリケーション間のSSO(シングル・サイン・オン)連携、生体認証などを利用した多要素認証など「アイデンティティ/アクセス管理」とモバイルアプリケーションの「脆弱性管理」へのニーズも高まると分析した。

 IDC Japanはモバイルデバイスの利用拡大によって、オンプレミスの業務システムとクラウドサービスが共存するハイブリッド環境が拡大していると指摘。今後、クラウド型セキュリティゲートウエイへのニーズが高まると分析している。

 一方で、モバイルデバイスの普及に伴い、企業が許可していない個人所有のモバイルデバイスでの業務利用や個人所有のモバイルデバイスでの情報資産の保持、許可していないクラウドサービスでの情報資産の利用などが簡単になっているという。

 こうした「シャドーIT」環境におけるマルウエア感染や情報漏洩のセキュリティリスクが高まっていることから、企業向けモバイルソリューションを提供する企業に対し、「シャドーIT環境のセキュリティリスクを考慮したモバイルセキュリティソリューションも提案すべきである」と提言している。

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